「クレイジー」なクリンスマンが神戸退団ポドルスキの獲得を狙っていた
神戸で天皇杯制覇を果たしたポドルスキ(中央)。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
ドイツの首都で「ビッグシティクラブ」を目指す。しかし、結果が伴わず呆気なくヘルタ監督の座を辞任する。
ドイツサッカー専門誌『キッカー』はこのほど、ヘルタ・ベルリンの監督を突然辞任したユルゲン・クリンスマン氏が、この冬の移籍市場で、ヴィッセル神戸との契約満了を迎えた元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキの獲得を検討していたと報じた。
記事によると、この冬、ヘルタ・ベルリン監督時代のクリンスマンが、マリオ・ゲッツェ(ボルシア・ドルトムント)、ユリアン・ドラクスラー(パリ・サンジェルマン)の獲得を目指していると、公言していたことがドイツで話題になっていた。しかし、さらにアーセナルFCのメスト・エジル、そして神戸のポドルスキと、すなわちドイツ代表の元スターたちをかき集めようとしていたというのだ。
ドイツで発行部数最大を誇るタブロイド紙の『ビルド』電子版は『クレイジーなクリンシーがエジルとポドルスキを獲得したかった』と題し、その『キッカー』の記事を引用して、「前ヘルタ・ベルリン監督のクリンスマンは、『ビッグシティクラブ』にするための手段として」、そうした”大物”を揃えるビジョンを描いていたという。しかし、結局、「彼のファンキーな移籍のアイデアはいずれも実現しなかった」と、計画は頓挫した。
それでもこの冬の移籍市場で、ヘルタは20歳U-23ブラジル代表FWマテウス・クーニャ(→RBライプチヒ)らを7700万ユーロ(約91億円)をかけて獲得している、つまり、それでもまだまだ、まったく飽き足らなかったようだ。
結局、クリンスマンはウインターブレイク明け、結果が伴わずにいると、呆気なく辞任を申し出てクラブを去っていった。そんな自己中心的な振る舞いに、ドイツ中が呆れ返っている。
そして、ポドルスキはトルコ1部リーグのアンタルヤスポルに移籍していった。ただ、その前の段階でポルディは「ドイツでプレーすることはもうない」とドイツメディアの取材に対して言っていた。その発言は、もしかすると、ヘルタからの打診があったことも関係していたのかもしれない。
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[文:サカノワ編集グループ]