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【湘南】山田直輝が古巣浦和から初ゴール。その心境は?「レッズからすれば…」

湘南の山田直輝。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

鈴木冬一のクロスにファーサイドでジャンプヘッド!

[J1 1節] 湘南 2-3 浦和/2020年2月21日/Shonan BMWスタジアム平塚

 湘南ベルマーレのMF山田直輝が浦和レッズとのJ1リーグ開幕戦、逆転を許したなかで一時2-2と同点するジャンプヘッドによるゴールを決めてみせた。しかし、その後、タリクがPKを失敗すると、逆に関根貴大にゴールを奪われ、2-3で敗れた。

 左サイドの鈴木冬一がフリーでボールを持ち、しっかりとゴール前を見てファーサイドに向けてクロスを放つ。 

 その鋭く弧を描いたボールに、高い打点で合わせた一撃。誰が決めたのだ!? と逆サイドのメインスタンドからはすぐ確認できない。

 歓喜の輪の中心にいたのは、湘南グリーンのユニフォームの背番号「10」、今季湘南への期限付き移籍を完全移籍加入に切り替えた「湘南の山田直輝」だった。

 まさに決意を体現するかのような一撃。山田は試合後、浦和から決めた初ゴールについて、次のように語った。

 その質問に山田は「うーん」と数秒間時間をかけて考えたあと言った。

「浦和からゴールを奪えたのは、素直に嬉しいです。ただ浦和からすれば、別に負けたゴールを奪われたわけではないので、負かすゴールにしたかった。それに、自分がしっかりピッチに立ってサッカーしているところを、(浦和の)サポーターに見せられたことは良かったと思います」

 ゴールを決めて古巣のサポーターに元気な姿を見せられた喜びより、勝点につなげられなかった悔しさのほうが大きかった。そして山田は自身の課題について、次のように語った。

「得点に絡めるところでボールは受けられているので、もっと得点に絡めるプレーを確実に出していかないといけない。ゴールに直結するようなパスは狙っていました。狙っていたのは良かったのですが、それを通すことが課題になってきます」

 湘南の「5人」並べた中盤の構成力の高さは見せつけた。ただし、開幕戦は「結果=勝」点につながらず、ちょっと嫌な空気が残ってしまった。それでも山田は、「(「3-5-2」は攻撃的だがバランスを取るのが難しい布陣だと言われるが?)先のルヴァンカップ(16日:大分トリニータ戦/〇1-0)からすれば、かなり内容は改善できたと思います。結果がついてこなかったですけれど、この新しいスタイルに自信を持っていける試合にはなりました」と頷いた。

 湘南の10番が輝きを増すほど、湘南スタイルは光を放ち、昨季以上に観る人を魅了するはずだ。山田直輝の決意の2020シーズンが幕を開けた。

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[取材・文:塚越 始]

Posted by 塚越始

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