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【横浜FM】苦悶する王者。扇原貴宏が感じる課題「切り替えの反応が少し遅い」

横浜FMの扇原貴宏。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

3試合連続の複数失点、22日は横浜ダービー。「アタッキングサードまで確実につなげられればピンチは減る」

[J1 6節] 横浜FM – 横浜FC/2020年7月22日19:00/日産スタジアム

 横浜F・マリノスの扇原貴宏は今季初の連敗を喫した7月18日の鹿島アントラーズ戦(●2-4)のあと、オンラインによるメディア取材に応じて、チームの現状を分析するとともに今後への抱負を語った。22日はホームの日産スタジアムで、横浜FCとの「横浜ダービー」に臨む。

 3節・湘南ベルマーレ戦は「2」、4節・FC東京戦は「3」、そして鹿島戦は「4」と、複数失点が続いている。鹿島には前線に枚数をかけられた時、ことごとく背後のスペースを活用されてしまった。

 扇原も先制点を与えたことで、鹿島に勢いを与えてしまったと振り返る。

「(ボールの)失い方が悪ければ、このような失点の仕方をしてしまいます。そこのミスが最近多い。何より先制点を与えています。特に前半はそこまで悪くなかったものの、ミスからリズムを崩してしまいました。相手もいい状態ではないというのは(プレーしながら)感じていましたが、ミスから自信を与えてしまったと言えました」

 今季は相手チームの選手も、横浜FMのスタイルや狙いを把握していて“弱点”を突こうとしてくる。だからこそ、さらにその先の発想であり、昨季の圧倒していた時のようなピンチをチャンスに変えていった組織的なトランジションを取り戻すこと(あるいは“進化形”)も求められる。

「相手も分析してきていますし、ボールを奪われるとすぐに逆サイドへ蹴って、一発でひっくり返そうとする(横浜FMのDFを後ろ向きにさせる)ボールも増えています。それはボールの失い方が悪いから。失い方が“いい時”は、切り替えて二次、三次攻撃につなげられていました。僕らのボールを握るサッカーは、そういった細かいところを突き詰めないと、こうした結果になってしまうと感じます」

 扇原は特に「守備時=リアクション」のディテールへのこだわりが大切になると強調していた。

「アタッキングサードまで確実につなげられればピンチは減ります。集中やコミュニケーションを高めるだけでなく、球際でもっとハードに潰さないといけない。その切り替えた瞬間の反応が少し遅いかなと感じています。そのリアクションや一歩の出足にこだわってやっていきたいです」

 好調時のF・マリノスは、ボールを奪うことさえも楽しんでいるように感じられるほど攻守一体となり、そしてどのポジションからもゴールを狙っていく“王道”を切り開いていった。2019シーズンの一歩先へ――。新たな突破口を見出そうと王者が苦悶している。

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[文:サカノワ編集グループ]

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