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【鹿島】GK沖悠哉が3年目のデビュー「小さい頃からこのスタジアムで勝利することが目標だった」

鹿島のGK沖悠哉。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

鳥栖戦で2-0、今季初の無失点勝利をもたらす。「とはいえ自分の力で勝てたとは思っていません」

[J1 9節] 鹿島 2-0 鳥栖/2020年8月8日/カシマサッカースタジアム

 鹿島アントラーズのプロ3年目のGK沖悠哉が、J1リーグ9節のサガン鳥栖戦で公式戦デビューを果たし無失点勝利を収めた。

 茨城県出身で鹿島のジュニアから一筋でプレーし、2018年、ドイツから復帰した内田篤人らとともに加入。クォン・スンテ、曽ヶ端準とチームに数多くのタイトルをもたらしてきた守護神とともに練習から切磋琢磨し合い、この日「むしろ試合前日のほうが緊張していて、いざ試合に入ると緊張せず吹っ切れました」と、リーグ戦で公式戦初出場のチャンスを掴んだ。

「小さい頃からこのカシマスタジアムで試合を見てきて、いつかはここで試合に出て勝利することを目標にしてきたので、まず今日勝てて本当に嬉しかったです。とはいえ自分の力で勝てたとは思っていません。試合に出ている選手、ベンチにいる選手、ベンチ外の選手、皆さん、全員の力で試合に勝てたと思います。みんなの思いが一つになったからこそ、無失点で勝てたと思います」

 8月22日に21歳の誕生日を控えるゴールキーパーはそのように謙遜し、鹿島一丸で掴んだ今季初の無失点勝利を喜んだ。

 ザーゴ監督からはキック精度を評価されていたが、守備面でもミドルを食い止めるなど安定したプレーを披露。その勝利の中で、課題も見出していた。

「シュートストップの場面では、予測していたところにボールが来ました。2本目のシュートは、少し対応が危なかった印象もあったので試合を見返してしっかり反省したいです。ビルドアップのところは、みんなが自分にいいボールを預けてくれたので、不自由なくできました。精度のところが欠けていたので、まだまだ改善が必要だと感じています」

 これからは熾烈なポジション争いも始まる。沖は「もちろん試合に出ることが一番。自分は日々の練習からしっかりアピールして、その結果が試合に出られることなので、毎日しっかりやっていきたいです」と、これまでと変わらず取り組んでいく姿勢を強調した。

「もちろん早くデビューできるに越したことはないと思います。ただ実力が伴っていなかったとも感じています。例えば1、2年目、もしも自分が監督であれば、試合で自分のことを使わないだろうなと、それぐらい実力の差もあったと思います。もちろん試合に出られたから『上手い』とも思っていません。それでも練習でできていることが一つずつ増えているから、監督は使ってくれたと思います。だからこそ日々の練習が大事です」

 そのように鹿島の代表として、まず1試合、ピッチに立てたことを誇りにしていた。

 この“初心”を忘れず、背番号31をつける守護神候補は「感謝の気持ちを持って試合に臨みました。祝福されることは嬉しいことですが、たかが1試合。チャンスをしっかり自分で掴めるようになっていきたいです」と、闘志に火をつけた。

2018年の新加入記者会見での一コマ。左から犬飼智也、内田篤人、沖悠哉、山口一真、安西幸輝。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUARA 

注目記事:【鹿島】和泉竜司が火を噴くドラゴンボレーで加入後初ゴール「ホッとしています」。鳥栖に2-0今季初の無失点勝利

[文:サカノワ編集グループ]

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