3か月半ぶり出場、小野伸二が締めた!FC琉球ホーム3連勝「今必要なプレーを一瞬でチームに行き渡らせてくれた」と樋口監督
琉球の小野伸二。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
山口にウノゼロ。最前線に入り、カウンターの起点になりかけて…焦る相手にイエローカード。
[J2 32節] 琉球 1-0 山口/2020年11月8日/タピック県総ひやごんスタジアム
J2リーグ32節、FC琉球が風間宏希の決めたPKによる虎の子の1点を守り切り、レノファ山口に1-0でホーム3連勝を飾った。一方、山口は5試合勝ち星なしで最下位に転落。琉球の小野伸二が後半アディショナルタイム、先発しながらも開始7分で負傷交代した7月25日の7節・アウェーでの愛媛戦(●1-4)以来、約3か月半ぶりにピッチに立ち、勝利に貢献した。
連戦が続くなか琉球はターンオーバーで上里一将、李栄直、阿部拓馬らを温存。風間宏矢&風間宏希が揃って先発し、若手も起用された。
そうしたなか、57分、風間宏希がPKでゴールを決めて先制に成功する。その後も琉球が前線からのプレッシングとポゼッションを使い分け、試合の主導権を握っていった。
そして90+1分、小野と李が同時投入される。最前線に入った小野は1分後、カウンターから起点になりかけたところで倒され、ヘニキにイエローカードが出される。相手を戸惑わせ、“脅威”を与えた。
最後は山口のパワープレーに屈することなく、ホームチームは冷静に対応。無失点に抑えて2試合ぶりの勝利を収めた。
山口はこれで最下位に転落。霜田正浩監督は「アグレッシブに戦い、諦めない姿勢を見せ、どういった戦い方をするかを大切にして、一つでも多くの勝点を積み上げていきたいと思います」と語った。
一方、琉球の樋口靖洋監督は「試合前に天気が急変したなか、多くの方に来ていただいたお陰で3連勝できました。2点目を取れなかったのは課題。ゲーム運びには反省点があったと思います。一方、クリーンシートに抑えられたことは、前向きに捉えています」と喜んだ。
また、最後に投入された小野の仕事ぶりについて、次のように評価していた。
「本当は2点目を取り、余裕を持ってボールを回すなかで、彼を入れてよりポゼッションを高めようと思っていました。ただ拮抗したなか、バックパスを読んでファウルをもらったシーンなど、ゲームの流れを読んでいました。今必要なプレーをあの一瞬のワンプレーで、チーム全体に行き渡らせてくれました。彼本来の技術を見せてくれるプレーとはまた異なりますが、ゲームを分かっているな、というところを感じさせてくれました」
そのようにチームにとってもプラスになる勝利となった。次節は11月11日、アウェーでのアビスパ福岡戦だ。