【長崎】驚きの人事、吉田孝行監督が解任もコーチ就任。新監督は松田浩氏。「全員の力を結集し、J1昇格へ全力で頑張る」
V・ファーレン長崎のエンブレム。(C)SAKANOWA
強化担当の髙田旭人氏は吉田氏のコーチ起用について「一緒に昇格を目指してもらうことを打診し、快諾いただきました」。
J2リーグV・ファーレン長崎は5月3日、今季の成績など総合的に判断し、吉田孝行監督に代わり、現アカデミーダイレクターの松田浩氏がトップチームの監督に就任したと発表した。最短で9日のギラヴァンツ北九州戦から新体制で臨む。吉田氏はトップチームのアシスタントコーチとして引き続きチームに携わる。 後任のアカデミーダイレクターは、現アカデミーヘッドオブコーチングの森保洋氏が兼務する。今季の長崎はこれまでJ2リーグ4勝5敗2分の勝点14で11位。松田監督がヴィッセル神戸を率いていた2008年、吉田は選手としてプレーしている。
吉田監督は「 V・ファーレン長崎に関わるすべての皆さま、いつもV・ファーレン長崎をサポートしていただきありがとうございます。 今シーズン『J1昇格』というクラブの目標に対して、思うような結果を出せず、申し訳なく思っていますし、責任を感じています。立場は変わりますが、これからもV・ファーレン長崎の『J1昇格』のために、全力で邁進していきます。 今後とも、変わらぬサポートをよろしくお願いいたします」とコメントしている。
一方、松田新監督は次のように決意を示している。
「この度、V・ファーレン長崎で指揮を執らせていただくことになりました松田です。私の故郷でもある長崎で監督としてお役に立てることをとても幸せに思います。 攻守にわたり意思統一を図り、チーム全員の力を結集して、目標であるJ1昇格に向けて全力で頑張っていきたいと思っております。引き続き、ご声援のほど、よろしくお願いいたします」
髙田春奈社長は次のようにコメントしている。
「今シーズン新監督のもと、J1昇格を目指して戦ってまいりましたが、残り31節となった現時点で今できる最善の策は何かとみんなで考え、このような結論に至りました。昨年の3位の成績に吉田現監督の力があったことは紛れもない事実であり、引き続きその力を発揮してもらえることを心強く思います。また、経験が豊富で長崎愛に溢れる松田新監督の監督就任は、必ず選手、スタッフはもちろんのこと、ファン・サポーターの皆様、あらゆるステークホルダーの皆様の希望の光となると考えます。厳しい状況であることに変わりはありませんが、自分達を信じ、仲間を信じ、目の前の一戦一戦にチャレンジしていく姿勢でぶつかって参ります。引き続き応援のほど、よろしくお願いいたします」
強化担当の髙田旭人氏は、吉田氏のコーチ起用などについて次のように説明している。
「11試合終了時点で4勝5敗2分、これはV・ファーレン長崎に関わる誰もが納得していない結果だと思います。スポーツを通して長崎を元気にするという目標に向かう中で、今のこの状況を申し訳なく思っています。 今シーズンのJ1昇格、来シーズン以降でのJ1定着〜J1優勝という目標を実現すべく、このタイミングで吉田監督を交代し、これまで長崎のアカデミーを長く一緒に作ってくれた松田監督に託すという判断をしました。
また、吉田監督にはチームに残り松田新監督を支え、一緒に昇格を目指してもらうことを打診し、快諾いただきました。
私はサッカーには夢や愛があるべきだと思います。残念ながらチームが勝てない時にはそのこと自体が否定されることもありますが、がむしゃらに戦う選手・スタッフの想いや気持ちまでが否定されてほしくありません。夢を一緒に追いかけて下さるスポンサー各位、自分のことのようにチームを応援してくださる長崎の温かいサポーターのみなさんと一緒に、残り31試合を前向きに本気で取り組んでいきたいです。今は、夢の途中です。V・ファーレン長崎が新型コロナウイルスという見えない敵に打ち勝つ力となれるよう関係者全員で全力を尽くしたいと思います」
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[文:サカノワ編集グループ]