【浦和】昨年からリーグ8戦未勝利。ミシャの流れが途絶えることに。堀監督解任、大槻氏が暫定指揮官に
堀孝史氏。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
リーグ戦1ゴール以下も続く。
浦和レッズが4月2日、堀貴史監督との契約解除を発表した。あわせて大槻毅育成ダイレクターの暫定監督に、上野優作ユースコーチがトップチームコーチに就任した。チームは新体制のもと、4月4日のルヴァンカップ・サンフレッチェ広島戦を迎える。
5節のジュビロ磐田戦は1-2で逆転負けを喫し、チームは開幕から白星なしの2分3敗の17位に低迷。昨年11月からリーグ戦は勝ち星がない。
堀監督は次のようにコメントを発表している。
「こういう状況にしてしまったということを本当に申し訳なく思っています。新しい体制になって、自分たちのいるべきところに戻り、クラブが前に進んでいけるようになってほしいと願っています。トップチームに関わってから約7年間、ファン・サポーターのみなさんをはじめ、選手やクラブスタッフのみなさんに支えていただきながら、一緒に戦ってきたので、感謝しかありません。僕自身は選手としても在籍していましたし、育成のコーチングスタッフとしても関わらせていただいたので、本当にありがたかったと考えています。本当によい選手たちがいるので、もう一度、新しい監督のもとで、それぞれの力を出してもらって、目標にしっかり進んでいってほしいと思います。ありがとうございました」
大槻氏は1972年12月1日生まれの45歳。宮城県仙台市出身で、仙台二高―筑波大―ソニー仙台でプレー。これまで水戸ホーリーホック、大宮アルディージャのコーチを経て、2004年から浦和の強化本部スタッフ、2006年から浦和コーチ、11年に仙台ヘッドコーチ、12年に再び浦和の強化部スタッフとなり、13年から浦和の育成ダイレクター兼ユース監督を務めていた。
ミハイロ・ペトロヴィッチ元監督(現・札幌監督)体制が2012から昨季途中まで続き、堀氏は同氏のもとでコーチを務めてきた。「ミシャの後任は堀氏」は、ある程度規定路線だったと言える。ただ、フロントはその後のチーム作りのビジョン、プランをまったく持っていなかったことが伺える。
結果的に昨年ACL(アジアチャンピオンズリーグ)優勝を果たせた。一方、リーグ戦は3連敗でシーズンを終えていた。そして今季開幕から4試合未勝利のまま2週間の中断期間に突入。15連戦の初戦を終えた段階での監督交代と、完全に後手を踏んでいる。
昨年からリーグ8試合未勝利、しかも9試合連続1ゴール以下と事態は深刻。アジア王者は復活できるのか――。