【日本代表 採点&寸評】谷晃生とCB二人に最高点「5」。久保建英、堂安律ら低評価│東京五輪準々決勝ニュージーランド戦
【MAN OF THE MATCH=マン・オブ・ザ・マッチ】谷晃生(日本) (C)SAKANOWA
スペイン戦は冨安出場停止、好調な板倉滉にチャンス。
[東京五輪 準々決勝] 日本 0(4PK2)0ニュージーランド/2021年7月31日/カシマサッカースタジアム
東京オリンピックのサッカー男子・準々決勝、日本代表がニュージーランド代表と延長120分間の激闘の末にスコアレスで終え、PK戦を4-2で制して、ロンドン五輪以来のベスト4進出を果たした。日本は8月3日の準決勝、スペイン代表と対戦する。
日本の出場選手の採点・寸評をまとめた。通信簿にちなみ「5段階」評価。
▼採点の見方
ポジション
背番号 選手名 採点
寸評
※通信簿にちなみ5段階評価で採点。
「5」が最高、「1」が最低。
対象は原則プレー時間20分以上。
【オリンピック日本代表:ニュージーランド代表戦】
GK
12 谷 晃生 5【MAN OF THE MATCH】
川口能活GKコーチから授かったような「目力」と脅威の集中力で、PK2本ストップ(1本セーブ、2本枠外)。むしろこの緊張の舞台を「ヒーローになれる」と力に変えた。
DF
15 橋岡大樹 3
旗手への決定的なクロスを放つなど攻撃面で貢献。逆に引き出されることも多かったが、運動量と粘り強さでカバー。破綻することなく戦い抜いた。
14 冨安健洋 5
イエローカードを受けたファウルは不要だった。ただ、その後の対応も申し分なく、苦しみながらも耐える守備が光った。
5 吉田麻也 5
谷へのハイボール狙いなど相手の意図を状況に応じ把握し、冨安らと協働で対峙。神経を擦り減らす守備を続け、しかも最後はPKのキッカーとして締めた。
13 旗手怜央 3(▽91分)
左SB→左MFとプレー。期待された攻撃に変化を加えることができなかった。が、最低限の成果を残せた。橋岡とともにノルマは達成。できれば、勝利への一仕事が欲しかった。
MF
6 遠藤 航 3
「遠藤・高め」「田中・低め」というギャップの作り方に対し、複数人でプレスをかけられ、何度かボールを奪われた。2試合連続でマンマーク気味につかれて苦しんだだけに、スペイン戦では対策を練りたい。
17 田中 碧 2(▽91分)
ミドルを放つなど変化を与えたのはプラス。ただ遠藤をフォローしきれず、ボランチの分断をなかなか修正できなかった。
7 久保建英 2
もちろんゴールが決まっていれば“文句なし”だった。しかし次第に確率が下がりながらも遠い位置からのシュートを選択。単独突破からの単発の攻撃が続いた。
10 堂安 律 2(▽105分)
上田への決定的なクロスなど随所で際立つプレーを発揮。それでも疲労の色濃く、切り替えのスイッチが入らなかったり、何度も強引に仕掛けてボールを奪われたり、全体の流れをもう少し俯瞰したかった。
16 相馬勇紀 3(▽69分)
なかなかスピードに乗り切れず。期待されたペナルティエリア内への仕掛けができなかった。ただ相手の消耗を誘うなど、与えられた任務はまっとうした。
FW
19 林 大地 2(▽69分)
2試合ぶりに先発復帰し、突破からイエローカードを誘発。サイドに開く傾向が見られ、ゴール前でフルパワーを発揮できなかった。
▼途中出場
MF
18 上田綺世 3(▲69分)
目立った仕事はできなかったものの、明らかに相手DFはコンタクトの強さに手を焼いていた。背後を突く動きも繰り返していたので、田中や堂安がシンプルにそこに合わせても面白かったか。「何も仕事をしていない責任を感じた」とPK1本目のキッカーを志願、ホームのカシマで、しっかり成功させた。
DF
3 中山雄太 3(▲69分)
投入後、守備の安定感が格段に増した。ただ何度かオーバーラップしたものの、相手が嫌がるようなアクションを起こせなかった。
MF
4 板倉 滉 4(▲91分)
前を向いた守備は心強い。冨安出場停止のスペイン戦、板倉のハイライトになるか。そろそろゴールの予感も漂う。
MF
11 三笘 薫 2(▲91分)
積極的に仕掛けていったが、ゴールへの道筋があまり見えてこなかった。ただ状態は上向いているようで、あとは微妙な何かが噛み合えば――。
MF
11 三好康児 ― (▲105分)
「切り札」で投入。屈強な相手を得意にするだけに期待は膨らんだ。ところが三笘と両サイドを組む構成は、守備バランスが悪化。むしろ押し込まれる誤算が生じた。
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[文:サカノワ編集グループ]