殊勲弾のアセンシオ「レアル・マドリードと代表の選手として、重圧はあった。批判にも耐えてきた。全てはこの瞬間のために」【東京五輪準決勝:スペイン1EX0日本】
スペイン対日本戦の115分、アセンシオが決勝点を突き刺す。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
オーバーエイジとして参戦。
[東京五輪 準決勝] 日本 0(0EX1)1 スペイン/2021年8月3日/埼玉スタジアム2002
東京オリンピックのサッカー男子・準決勝の日本代表対スペイン代表戦、スペインが延長後半115分のマルコ・アセンシオ(レアル・マドリード)のゴールで勝利を収めた。7日の決勝はブラジル代表と対戦する。一方、敗れた日本は8月6日の3位決定戦でメキシコと対戦する。
途中出場から殊勲のゴールを決めたアセンシオは試合後、次のように語った。スペインメディア『マルカ』が報じている。
「私はチームメイトの模範になるため、ここに来ました。このチームで一番のベテランであり(オーバーエイジでの選出)、これまでサッカーの世界で多くの経験を積み、すでに多くの責任を担いプレッシャーを受けてきました。しかし、そうしたことは、こうした瞬間のためにあります」
そのように25歳のレフティは決勝進出とメダルを確定させた一撃を喜ぶ。
「チームメイトは私のゴールをとても喜んでくれています。私が外部からの重圧に対し、どれだけ我慢しなければならなかったかを理解してくれています。
批判する人がたくさんいるのは知っていますし、それを受け入れなければなりません。もちろん、その中には超えてはいけない一線を越えている人もいます」
そのように度を超す批判とも呼べない声にも耐えてきたというのだ。ただアセンシオは、対戦した久保建英も所属するレアル・マドリードの選手である宿命だとも受け止める。
「私はレアル・マドリードと代表チームの選手であり、そうしたシチュエーションに耐えなければいけません。私を支えてくれる人、そうでない人のためにもです」
そしてこの五輪代表チームでは、「スーパーサブ」「先発」いずれの立場でも、結果を残す覚悟を語る。
「私はこれまら交代からピッチに立ち、力を発揮しようとしています。監督が決めることなので、出番が来ればそれを最大限に生かさなければなりません」
2019年には左ヒザ前十字靭帯の断裂と半月板損傷を負ったが、そこから復活を遂げた。そして今回、ルイス・デ・ラ・フエンテ監督から世代も近いことから、必要な戦力として招集された。まさに、このゴールのために――とも言える活躍を見せた。
同メディアは「アセンシオに金メダルを――」と、ブラジル戦の勝利を期待している。
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[文:サカノワ編集グループ]