「ユキも十分やれる」内田篤人が交代の理由を明かす。最後は大岩監督にアイコンタクト
内田が約2か月ぶりに出場。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
日本代表復帰への想いも——。
[J1 8節] 鹿島 2-0 名古屋/2018年4月14日/県立カシマサッカースタジアム
内田篤人が4月14日の8節・名古屋グランパス戦で、2月25日の1節・清水エスパルス戦以来、今季リーグ2試合目の出場を果たした。右サイドバックとして77分までプレーし、伊東幸敏と交代。チーム4試合ぶりの白星となる2-0の勝利に貢献した。
この日は10分に金崎夢生のゴールで先制できたこともあり、パスワークで打開を試みる名古屋に引き気味で対応しながら、「カウンター一発を狙う」意図を持ってプレー。そして無失点のまま切り抜けるなか、61分に警告を受けたこともあり、自ら交代を大岩剛監督にアイコンタクトで直訴したという。
その交代の”舞台裏”について内田は次のように明かした。
「別にケガをしたとか、体力がないとかではなく、イエローをもらっていたので。交代する一つ前のプレーで、カウンターを受けて止めようかどうか思ったけれども、それを止めた。そこで剛さん(大岩監督)と目が合い、『イエローを受けていたし、もう無理。俺代わったほうがいい』と」
交代枠はまだ二つ残っており、内田は交代を”目”で直訴したという。
「11人全員揃っていればいける(勝てる)と思いましたし、10人で最後逆転されるってこともあり得て、ディフェンスラインが削れるのが一番良くない。ユキ(伊東)も何試合か見ているけど十分やれるし、代わりに入っても全然いいなと思って。俺、剛さんに代えてと伝えました」
現在は15連戦の真っただ中。このあともACLのグループ1位突破をかけた水原三星戦やJ1の川崎フロンターレ戦など重要な試合が続く。何より7年目を迎える24歳の伊東への信頼もあって、そのように交代すべきだと伝えた。
内田は「練習でもやれているし、紅白戦も出られている」と、90分フルに戦おうと思えばできるコンディションにあると強調していた。そして、ワールドカップ・ロシア大会に向けた日本代表への想いも、「他の選手と状況が違う。でも、(監督やスタッフが)見ていてくれれば」と、最後まで諦めずチャンスに懸ける覚悟だ。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI