「まずは3バック」浦和のオリヴェイラ新監督が就任記者会見で方針を示す
オリヴェイラ新監督(左)と中村修三GM。(C)SAKANOWA
鹿島時代は4バックで成功。「私が好むシステムではあるが…」
浦和レッズのオズワルド・オリヴェイラ新監督が4月22日、大原練習場で就任記者会見を行なった。20日に来日したあと、21日の9節・コンサドーレ札幌戦を視察し、この日の練習から合流。「選手の特長を最大限に引き出す」と語ったうえで、今後のチーム作りなど方針を示した。
そのなかでまず大槻毅監督が採用してきた3バックを継続する意向を示した。
戦術面でどのようなこだわりを持ちたいか? その問いにオズワルド・オリヴェイラ監督は次のように語った。
「鹿島を率いた2007年以降、4バックをずっと使ってきました(Jリーグ3連覇を達成)。それが私の好むシステム(形)であることは確かです。ただ、私は好みを優先するのではなく、どのシステムがいいのか感覚を大事にしていきます。
つまり、いきなりその形に持っていこうとするつもりはありません。選手が理解するためには時間が必要になります。
3バックでプレーしてきたこのシステムをまずは継続していきます。
そして必要であると判断すれば、どこかのタイミングで変えるかもしれません」
そのように3バックを基本システムにする考えを示した。そして5月のFIFAワールドカップ・ロシア大会に向けた中断期に、よりオリヴェイラ監督の「哲学」を浸透させる考えだ。
「ワールドカップ中断期になれば、それまでに選手をよく知ることもできます。
夏の合宿中に、選手たちによりよくメッセージを伝えられますので、大きな変化をもたらすこともできます。
ただ今までプレシーズンから準備してきて、この形でプレーしている浦和をいきなり変えればチームを壊すことにもなりかねず、タイミングも大事です。必要があれば変化をもたらしますが、まずは継続性を尊重したいです」
オリヴェイラ監督はそのように語り、まず選手の特長を知りながら、チームに”刺激”を与えていく考えを示した。
「大枠は変えず、そのなかで細かい指示は出していきます。まず監督が変わるだけでも影響はあるでしょう」
初采配は4月25日、アウェーでの10節の柏レイソル戦となる。オリヴェイラ監督のもと、浦和がリスタートを切る。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI