25歳の最終戦でJ初ゴール。クールな横浜FC北爪健吾が「密かに狙っていた」主役に!
横浜FCの北爪。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKHARA
プロ4年目にようやく決めた一撃が、チーム6試合ぶりの決勝点に。
[J2 11節] 横浜FC 1-0 徳島/2018年4月28日/ニッパツ三ツ沢球技場
横浜FCが今季加入したDF北爪健吾のJ初ゴールで、1-0の勝利を収めた。実に6試合ぶりの勝利となり、反撃への礎としたいところだ。
決勝点を決めた北爪はジェフユナイテッド市原・千葉に3シーズン在籍し、今年完全移籍で横浜FCへ加入。25歳のDFは4月に入りレギュラーの座を掴み、出場6試合目(先発5試合目)にして初ゴールを決めた。プロ4年目にして自身初得点で、ヒーローインタビューでは「ゴールを決められて、しかも勝利を収められて。幸せです」と喜びを噛み締めた。
「なかなか勝てずにいたが、ネガティブにならず、前向きな声をかけて、チームのために走ることを改めて見つめ直した。前向きに団結して試合に臨めたことが大きかったです」
そう振り返る北爪はサイドの攻防が試合を左右する重要なポイントになり、「自分が積極的に前目にポジションを取ることで、攻撃的な対峙する選手を押し込められた。その姿勢が得点にもつながりました」と言う。
均衡を破った29分のゴールシーン。レアンドロ・ドミンゲスが起点となって仕掛けて右へボールがこぼれる。それを拾った佐藤謙介の狙い澄ましたクロスに、この14番のDFが飛び込みヘッドで合わせ、これが決勝点となった。
「試合の2日後に26歳の誕生日を迎えるんです。だから密かに、ゴールを狙っていました(笑)。(初ゴールまで)いやぁ、長かったです」
普段はクールで実直な男だが、そろそろゴールを決めないと……という焦りもあり、密かに”ヒーロー”の座を狙っていたという。ただ、試合後に喜びよりもホッと安堵した表情を浮かべていたのは、プロ4年目のゴールより、やはりチームの勝利を挙げられたこと―ーしかも攻撃が自慢の徳島ヴォルティスを無失点に抑えたことによるところが大きかった。
4月30日に北爪は誕生日を迎える。5月3日の12節、アウェーのカマタマーレ讃岐戦では”26歳ファーストゴール”を狙う。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI