”決めれば勝つ”大宮のジンクスに。 茨田陽生のヘッド弾は「シマと目が合った」
新潟戦でゴールを決めた茨田陽生。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
3バックが徐々に噛み合い今季最高の5位浮上。
[J2 29節] 大宮 2-1 新潟/2018年8月18日/NACK5スタジアム大宮
大宮アルディージャのMF茨田陽生が29節のアルビレックス新潟戦、終わってみれば決勝ゴールとなるチーム2点目を叩き込んだ。これで大宮は暫定ながら今季最高の5位に浮上。今季4点目で、茨田が決めれば大宮が勝つという”勝利のジンクス”も定着しつつある。
追加点を奪えずにいるなか、相手が徐々に攻勢を強めてきた時間帯だった。1-0で迎えた72分、交代出場した直後の嶋田慎太郎の右サイドからのクロスに、逆サイドに走り込みヘッドで合わせた。
「シマ(嶋田)が右に入って、『あ、中を向きそうだな』という時に目が合って、良いタイミングでクロスが来ました」
満面の笑みを浮かべて全身で喜びを表現し、茨田を中心に歓喜の輪ができる。そして塩田仁史と横谷繁に子供が誕生したことを祝し、チームメイトとともに、この日、二度目の揺りかごダンスも披露した。
「5-3-2(3-5-2)でチームの意識的には前半ゼロで抑えたいという気持ちがあり、マテ(マテウス)のポジションによって、自分も相手のサイドバックに強く当たりにいくのかどうか様子を見ながら試合を進められました。もっともっとチーム全体で、5-3-2を極められるように、意識を高めて練習から突き詰めていきたい」
前節の愛媛FC戦(5-1)に続く3バック採用で、チームは連勝を飾った。ただ2試合連続で失点を喫しているだけに、満足はしていなかった。
「チームとして一つずつ勝点3を掴んでいくしかない。上(上位)は気にせず、勝点3を獲って、よし、次に行こうという気持ちになっていければ」
18節からゴールを決めた3試合は全勝中。茨田がチームに勢いをもたらす存在になってきている。そして大宮の8番は、貪欲に勝利=勝点3を狙っていく覚悟だ。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI