決勝PKをお膳立て。鹿島の土居聖真が2トップ抜擢の期待に応える
鹿島の土居聖真 (C)SAKANOWA
中心選手としての自覚。「これをやれるチームなのにできずにいた」
[J1 13節] 鹿島 1-0 浦和/2018年5月5日/県立カシマサッカースタジアム
2トップの一角で先発した土居聖真が決勝点となるPK獲得につながるパスを放つなど、その起用に応えて貢献。3バックのサイドにできたスペースを突く動きで揺さぶりをかけて、1-0の完封勝利に導いた。
24分、土居がペナルティエリア手前の高い位置までボールを持ちこみ、3人を引き付けて右に展開。その流れから逆サイドへ。そして左の安西幸輝のクロスを槙野智章がクリアすると、セカンドボールを土居が拾う。すると縦に仕掛けると見せかけて横パスを出し、これを永木亮太がカットインし、青木拓也に倒されPKを獲得した。
決勝点をもたらしただけではなく、相手の嫌がるようなポジショニングで起点を作るなど、時間と空間を巧みに使う土居らしさを存分に発揮した。
最後まで全員が集中を保っての無失点勝利に、「これをやれるチームなのにできずにいた。やっていたけれども結果につなげられずにいたとも言えるけど、これから、このサッカーを続けていければ」と、背番号8は継続性を大事にしたいと強調した。
3試合ぶりの復帰戦で、間違いなく貴重な存在としてチームを引き立てた。土居にとっても価値ある1勝になったはず。そろそろ……自身の今季リーグ初ゴールも近づきつつある感じだ。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI