コーチ暴力騒動、高校サッカー部監督「加害者だ」「完全な被害者は俺」「訴えたらどうする」
写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
音声がインターネットで拡散。サッカー部のSNSアカウントは非公開に。
熊本県の高校サッカー部で、30代のコーチが生徒を無抵抗のまま蹴って殴る暴力をふるった動画がSNSで広まった問題で、それを受けての同校サッカー部の監督と見られる音声データがインターネットで拡散されている。一部報道では、学校もその可能性を認めているという。
その拡散されている音声データで、人物は生徒たちに対し、今回の件で「訴えたらどうする」など脅すような内容の発言をしている。
「今回の被害者は(殴られた選手の名前)だな。(撮影しアップした二人の名前)は関係ない。(二人は)加害者だ、俺たちに対する。俺たちは被害者。意味、分かるか? 完全な被害者は(監督の)俺だけだ。俺がお前ら訴えたらどうする? 世の中そうなるよ。
俺がね、迷惑かかっているよ完全に。俺の仲間の弁護士たちに、『俺が被害を受けた』って、(生徒の二人の名前)訴えたらどうする? 被害者は(殴られた選手の名前)、(撮影しアップした二人の名前)は加害者。被害者ではない。
本当に謝って済むような問題じゃない。これだけの騒ぎになって。損害賠償請求とかって話になるだろう。俺たちが被害を被った分、全部、世の中に出たら訴えられる」
動揺が走っているに違いない。とはいえ、そのように未来ある子供たちに対し、教員でもある監督とされる人物が、保身に走り生徒を脅すという信じられない発言をしている。
この件を詳しく取材している地元メディア『熊本日日新聞』は、学校側がこの音声について、おそらく監督のものだと認めていると伝えている。
同校サッカー部のSNSのアカウントは非公開になった。大人が絶対的な立場にある寮生活のサッカー部、いったい何が問題なのかが見えなくなっているようで、果たして内部で解決できる問題なのだろうか。