【浦和】リカルド監督のジレンマ、馬渡和彰が代弁「ただ勝てばいいのか、と言われれば」
浦和の馬渡和彰。(Photo by Pakawich Damrongkiattisak/Getty Images)
「どのように勝つか、それと強いチームになっていくプロセス、そのどちらも大事にしていると思います」
[J1 13節] 浦和 0-0 広島/2022年5月13日19:30/埼玉スタジアム
J1リーグ13節、浦和レッズはサンフレッチェ広島とスコアレスで引き分けた。DF馬渡和彰が試合後の取材に応じて、リーグ5試合連続ドロー、3試合続けてノーゴールという現実を受けて、「内容」と「結果」のジレンマについて語った。
「2試合連続無失点はディフェンスの選手としては引き続き継続していきたいです。今日は数多くチャンスを作れて、どらか一つでも決められればという展開でしたが、その回数を増やすことは継続しなければいけないと思います」
チャンスもピンチも少なかった柏レイソル戦とは異なり、この日は、チャンスもピンチもあった。ただ、結果的にはいずれもスコアレスドローに終わってしまった。
馬渡はもどかしい気持ちを語る。
「5試合連続引き分けで、優勝の目標から逆算すると物足りない結果であると分かっています。
とはいえ、ただ勝てばいいのか、と言われれば、そうではないと思っています。昨季からいろいろなものを作り上げ、選手も大幅に入れ替わったなか結果が求められる難しいシーズン。攻撃面やビルドアップなど内容は良くなっている実感はあります。
しかしそれが良ければ結果を残せなくてもいいというわけではありません。
優勝を目指すには結果が必要です。そこに難しさがあり、リカルド監督はどのように勝つか、それと強いチームになっていくプロセス、そのどちらも大事にしていると思います。
そこのバランス。どうしていくか監督は考えていると思います。勝利にプラスアルファで内容も突き詰めていくため、この現状では批判は仕方ないと思っています」
そのように徳島ヴォルティス時代にリカルド・ロドリゲス監督のもとプレーしているマルチなサイドバックは、指揮官の思いも代弁していた。あと少し……しかしその最適解の模索は時に後退もして、一進一退を繰り返し、なかなか突き抜けきれずにいる。
負傷による酒井宏樹不在の中で右SBとして貴重な戦力となる馬渡は、「今日は3バック気味でビルドアップを好転させ、前進させていく役割でした。次の試合での役割はまだ分かりませんが、前の方のポジションを取れれば、より相手にとって嫌なランニングをしたり、嫌なボールを送ったりして、相手の守備ブロックを崩す動きを増やし、ゴールの可能性を高めたいです」と、脅威になりたいと強調していた。
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