ヤットも驚く!? 興梠慎三が高速コロコロPKで”魅せる”
浦和レッズの興梠慎三 写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
[天皇杯 2回戦] 浦和レッズ 3-0 Y.S.C.C.横浜/2018年6月6日/浦和駒場スタジアム
浦和レッズのFW興梠慎三が、エネルギーを発散させて挑んでくるYS横浜の”勢い”をいなすように、技ありのPKで1ゴールを奪い、チームを勝利に導いた。キャプテンマークをつけて先発し、最低限の責任を果たして結果を残した。
相手チームの先発は大学を卒業してYS横浜に加入した若手が中心で、まさにチャレンジャーとして勇猛果敢に突き進んでくる。ただ浦和は攻め込まれているようでいて、しっかり要所を抑え、次第にチャンスを見出していった。
迎えた19分、菊池大介のクロスがオウンゴールを誘い先制。さらに前半終了間際、相手のハンドで得たPKを獲得。キッカーを務めたのが興梠だった。
浦和の背番号30はゆっくりと助走に入り、GK浅沼優瑠との駆け引きに勝って、完全に逆を突く技ありの高速コロコロPKでゴールを奪取。前半のラストプレーということもあり、この一撃が相手に与えたダメージは大きかった。
興梠はPKのシーンを振り返る。
「GKを見ながら、タイミングをずれして打つことができました。まあ、ラッキーではありました。(早めのコロコロPKだったが?)GKが一瞬、動いたのが見えたのでね、その逆を狙いました」
GK浅沼が自身の右側に重心を動かした。その瞬間に逆を突いて、パスを送るようにショットを収めたという。ただし勝利は収めたものの、特に攻撃面では課題が多い。興梠は「天皇杯は難しい試合になると分かっていたので、集中して試合に入れた。もうちょっと攻撃面で良い場面を作りたかったので、コンビネーションを高めていかないといけない。オリベイラのトレーニングにも慣れてきたので、コンディションをもっともっと上げていきたい。ハードワークをして現状を変えていこうと話し合ってやっている。強いレッズを取り戻したい」と、今後の課題を語った。
浦和は6月9日にルヴァンカップのプレーオフ、ヴァンフォーレ甲府との第2戦をホームで迎える。第1戦を0-2で落としている浦和は、勝ち上がるためには最低でも2ゴールがノルマになる。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI