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【鹿島】川崎に苦杯、岩政大樹監督「選手へ『常勝』の看板を下ろしていいと伝えた」「申し分ない90分だった」

鹿島の岩政大樹監督。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

対フロンターレ、「ここからひっくり返す。そこに手応えを感じました」。

[J1 27節] 川崎 2-1 鹿島/2022年8月27日19:00/等々力陸上競技場

 J1リーグ27節、川崎フロンターレが家長昭博のPKと脇坂泰斗の直接フリーキック弾で、鹿島アントラーズに2-1の勝利を収めた。鹿島は後半に挽回し、52分に仲間隼斗が1点を返したものの、あと1ゴール及ばなかった。

 就任3試合目で初黒星を喫した鹿島の岩政大樹監督は試合後の記者会見で、「選手たちは申し分ない90分の戦いをしてくれました。負けたのは僕の責任です」とまず振り返った。

 また、立ち上がりのセットプレーからの2失点について、「そういう時もあります」と受け止めた。

 リーグ2連覇中の王者とのアウェーゲーム。指揮官は選手たちに次のように伝えて臨んだそうだ。

「僕は試合前のミーティングで、選手たちに『常勝の看板を下ろしていい』と伝えました。これから作っていくチームだと。そのなかで多少のミスも、多少の負けも起こり得るが、それは僕が受け入れる。だから選手たちは続けることだけ。どんな状況でも、どんなスコアでも、相手がボールを回しても、続けることを求め、それを90分やってくれました。本当に素晴らしかったです」

 また、キーマンと見られたディエゴ・ピトゥカが前半機能しなかったのでは? その問いに指揮官は「申し分なかったです」と言って続けた。

「(PK献上の)ミスはあっても、それはみんなするものです。そこについては何も言っていません。ピトゥカがあの位置にいれば、相手もケアするということが頭にありました。また彼が潜ってボールを運ぶことで相手も困り、決定的な仕事はできなかったかもしれませんが、十分想定した仕事はしてくれたと思います」

 そして0-2で迎えたハーフタイム、岩政監督は次のように選手たちに指示を送ったそうだ。

「川崎の守備の構造を踏まえたタスクの分担において、ハーフスペースを有効に使えていましたが、そこから先へ進入する絵を描けずにいました。守備タスクのために立ち位置をとったところがあり、そこを後半は攻撃に振り切り、ゴールへ入りやすい形に修正しました。それにより、ゴール前へどのように入り、どのようにシュートを打つのか、最後まで絵を描けたと思います。このサッカーをしながら崩し、仕留め切らないといけません。

 そこは川崎に上回られたという言い方になります。ただ僕からすると、数年前、『鹿島がゲームコントロールして勝ちました、川崎はいいサッカーをしました』という状況から(この数年は)逆転されました。僕はここからひっくり返す。そこに手応えを感じました。それを前後半、見せてくれた選手たちに感謝しています」

 そのように岩政監督は、この一戦で得た価値ある収穫について語っていた。

 鹿島は9月3日、ホームのカシマスタジアムで浦和レッズと対戦する。

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