先制点演出の上島拓巳、右SB起用は「2日前に言われた」。横浜F・マリノスが富士フイルムスーパーカップ初優勝
横浜FMの上島拓巳。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
「マリノスのSBは特殊なポジショニングやスタイルがあり、難しさもありました。自分にできることをやろうと心掛けました」
[FUJI FILM SUPER CUP2023] 横浜FM 2-1 甲府/2023年2月11日13:35/国立競技場
『富士フイルムスーパーカップ2023』、昨季J1王者の横浜F・マリノスが天皇杯覇者のヴァンフォーレ甲府に2-1の勝利を収め、今大会初優勝を果たした。この試合、右サイドバックに抜擢されたのは、今季柏レイソルから加入したセンターバックが本職の上島拓巳だった。
「前半は攻撃も守備もリズムを作れず、難しい部分はありました。後半に入って修正できて、(先制点の起点になるなど)結果も出せました。ひとまず役割をまっとうできたかなと思っています」
そう試合を振り返った26歳のニューカマーは、キャンプなどプレシーズンの間は一度も右SBで起用されなかった。そしてこの甲府戦の「2日前に(ケヴィン・マスカット)監督から(右SBで)『使う』と言われました」と言う。
「自分自身も初めてのチャレンジで、監督が自分に求めているのは守備の安定化だったと思います。自分にできること、求められていることをしっかり整理してピッチに立ちました」
右SBは中央大学時代に1、2試合ほど出場した経験がある。しかし柏時代はなく、「ほとんど初めて」だった。
「マリノスのサイドバックはけっこう特殊なポジショニングやスタイルがあり、難しさもありましたが、自分にできることをやろうと心掛けました」
「いざ試合になると、自分がイメージしていたものと違うことも出てきて、パスやトラップ、判断のミスがけっこう多くなり、守備でも戸惑うこともありました。後半に入ってからは、自分の良さを守備のところで出せました。良い部分と悪い部分が出たかなと思います」
上島自身は横浜FMで、あくまでもCBとして勝負していく。そのうえで、チームを助ける、この日のような役割も、もちろん対応していきたいと頷いた。
「始動後これまでセンターバックとして、自分の中ではすごくいいパフォーマンスを出せていたと思っています。それが今回の起用につながったと思います。もちろんセンターバックでポジションをとるところ(目標)は変わらないですが、今回のようにアクシデントが起きた時には対応できるようになりたいです」
横浜FMは2月17日、アウェーでの川崎フロンターレ戦で開幕を迎える。果たして上島はどのポジションで起用されるのか!? F・マリノスの新たな「15番」が2023シーズン、リーグ連覇に向けたキーマンになることは間違いない。