浦和レッズとホセ・カンテの交渉は「慎重」。中国メディア、滄州雄獅とまだ契約を残しているというが実情は…
浦和レッズのサポーター。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
給与未払いにより、フリートランスファーか――。
J1リーグの浦和レッズが、昨シーズン中国1部リーグ滄州雄獅足球倶楽部(滄州雄獅FC、前・石家荘永昌)に所属していたスペイン出身のギニア代表FWホセ・カンテ(Jose Kante)の獲得に向けて、交渉は大詰めを迎えているという。
そうしたなか中国のサイト『新浪』で、2月20日、この話題についてレポートが掲載されている。ホセ・カンテはまだ滄州と契約を残している状況にあり、そのため「浦和の交渉は慎重を期している」と伝えている。
ただし、中国超級リーグでは多くのクラブで給与未払いの状況が発生。滄州もその一つに含まれると見られるという。13日の段階で、同メディアは「滄州は未払いの給与の返済方法について明確な声明を発していない」「滄州の選手のほとんどはクラブに深い愛情を持っていて、特に一部ベテラン選手は理解している」「一定額の給与の滞納があったが、分配金によりクラブが保証し、選手の基本的な生活費を確保できている」と報じている。実際に選手への未払い金が支払われたは記されていない。
また複数クラブが危機的状況にあるなか、滄州の状況は“軽い”という。ただ『微博』ではその給与未払いのため、FIFA(国際サッカー連盟)が自由契約を認めたというレポートも出ている。
そして『新浪』によると、浦和がそうした状況を把握し、今月になって獲得に動いたということだ。
なお中国リーグでは2022年末までに、それまでコロナ禍で発生していた給与未払いを全て精算するように通達があった。
ちなみにFIFAの規定では、2か月以上給料未支払いとなった選手は、書面でFIFAに状況を証明すると、一定期間を経てフリーになれると定められている。世界中で特に助っ人選手がそうした状況に陥っている。
センターフォワードを主戦場にするホセ・カンテは1990年9月27日生まれ、スペイン・サバデル生まれでギニア国籍を持つ32歳。184センチ。昨年夏に滄州へフリートランスファーで加わり、中国1部リーグ14得点・6アシストを記録している。
これまでのキャリアは、マラガB、ゴルニク・サブジェ、レギア・ワルシャワ、FCカイラットなどでプレーしてきた。現役のギニア代表で、国際Aマッチ26試合・4得点。