【ロシアW杯】乾貴士がクリロナを上回った7つのデータ
W杯ロシア大会、セネガル戦で乾が決めたゴールシーン。写真:新井賢一/(C)Kenichi ARAI
アシスト、スプリント、パス数など…注目はドリブル成功率。
FIFAワールドカップ・ロシア大会での日本代表の乾貴士とポルトガル代表のクリスチアーノ・ロナウドのデータを比較してみた。
データはFIFA(国際サッカー連盟)が集計したもの。出場試合は乾、C・ロナウド、ともに4試合だが、プレー時間は乾が308分29秒、C・ロナウドが392分35秒と約80分の差がある。ポジションは乾が4-2-3-1の左MFで、C・ロナウドが4-4-2の2トップの左。C・ロナウドのほうがより攻撃的。
そのなかで90分換算にしてなくても、乾が上回っていた注目のデータがある。では、まず二人の様々なデータを紹介しよう。
乾貴士 C・ロナウド
得点 2 4
アシスト 1 0
決定機 6 15
シュート 8 21
枠内S 4 21
パス 134 112
パス成功 111 93
パス成功率 83 83
キーパス 12 13
タックル 2 1
走行距離 31.77 35.02
スプリント 160 111
ドリブル 5 17
ドリブル成功 4 9
ドリブル成功率 80 53
ロストボール 12 12
ボール回収 12 2
※太字は乾が上回っていたデータ
このなかで乾が上回っていたのが、アシスト、パス&成功数、スプリント、ボール回収、そしてドリブルの成功率だ。
スプリント数、ボール回収数で乾が大きく上回っているのは、守備に積極的に加わっていた証と言える。
注目はドリブル成功率だ。乾は80パーセント(5回挑戦して4回成功)、C・ロナウドは53パーセント(17回挑戦して9回成功)。乾は確率的にも”行ける”と判断したときに仕掛けていたことが分かる。一方、C・ロナウドは、あと一人抜けば1点、という局面が多かったとはいえ、失敗もほぼ半数と目立つ。逆に相手チームからC・ロナウドを抑えれば何とかなる、と徹底マークにあっていたことも、この数字から伺える。
乾のそのデータは、世界で通用するぞーーということを示してくれている。スペインリーグでは左サイドを主戦場とする二人。乾はその”W杯”で通用したドリブルに自信を持って、C・ロナウドに負けず劣らず、さらに積極果敢に挑んでもらいたい。
文:サカノワ編集グループ