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佐野退場処分…鹿島の岩政監督が判定基準に疑問「ボールをどんどん狩りに行く若手選手を潰してしまう」。『Jリーグ指針』とのギャップに違和

鹿島の岩政大樹監督。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

福岡とスコアレスドロー。「私見ですが、最初のイエローカードを出す必要はなかったと思います」

[J1 4節] 鹿島 0–0 福岡/2023年3月12日15:00/カシマサッカースタジアム

 J1リーグ4節、鹿島アントラーズはアビスパ福岡とスコアレスで引き分け、リーグ連勝はならなかった。2勝1分1敗で4位タイ。

 早い段階での警告が影響し、53分に2枚目のイエローカードをもらい佐野海舟が退場処分に。後半のほとんどの時間、数的不利で戦うことを余儀なくされたが、今季チームに復帰した昌子源と植田直通のセンターバックコンビを中心としたタイトな守備で支え、終盤は猛攻を見せて(シュート鹿島14本:福岡5本、枠内シュート鹿島1本:福岡0本)スコアレスで引き分けた。

 この日は強力なセンターバック3枚を中心に組んだアビスパ5バック布陣に苦戦。岩政監督は試合後の記者会見で、「まだチームを作っている段階。いろいろなやり方をしてくるチームに対し、その時々で判断基準を揃えるところまで、一つひとつやっていかなければいけないと思っています」と語り、ホームでの1ポイントに決して満足していないと強調した。

 また、これで鹿島は、2節・川崎フロンターレ戦(●1-2)の荒木遼太郎のハンドによるPK献上+退場処分に続くレッドカード(今回は警告2回)に。前節の横浜FC戦でも不可解な判定からPKが与えられた。

 岩政監督はそのあたりについて、次のように言及した。

「2節、3節、4節とウチにとって不運と言っていいジャッジが続いていますが、そのなかで選手たちはよく戦ってくれています。力を積み上げていますし、前節に続いてブレずに試合を戦ってくれたところを評価しています。勝点1を悲観するような気持ちではいません」

 そしてこの日の判定について問われると、指揮官は次のように疑問を呈した。14分と早い時間に出た佐野へのイエローカードがこの試合の「基準」になり、そのあと、選手が一つひとつの判定に対しナーバスになっていってしまったと見ていた。

「私見ですが、最初のイエローカードを出す必要はなかったと思います。出したことで、そのあとの判定が難しくなり、出す、出さないの話になりました。ボールに向かったうえで、股を通すような形でのファウルでした(残していた軸足に相手が引っかけた)。Jリーグがもっと激しく、グローバルスタンダードに、と言っている割には、ボールをどんどん狩りに行く若手選手を潰してしまうような判定だったと思っています。もちろん自分たちがまだまだ学ばなければいけません。ただ一つひとつの判定にミスがあったというわけではなく、上手くコントロールできなかったように思います」

 そのように判定基準とJリーグの指針との“違和”について指摘していた。

Posted by 塚越始

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