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スポーツベッティングとの将来的な連携、DAZNの見解は? 「やがて合法化されて…」。Jリーグと33年まで放映権契約

記者会見を行った、(右から)「DAZN Japan」の山田学エグゼクティブバイスプレジデント、「DAZN Group」のシャイ・セゲブCEO、Jリーグの野々村芳和チェアマン、Jリーグの岩貞和明氏。(C)Jリーグ

その“手前”での様々なサービスを充実させていきたいと方針を示す。

 Jリーグは3月30日、オフィシャルブロードキャスティングパートナーの「DAZN Group」と、2033年までの新たな放映権契約の締結に合意したと発表した。その記者会見のなかで、将来的なスポーツベッティングとの連携についての質問があり、「DAZN Japan」の山田学エグゼクティブバイスプレジデントは「やがて合法化されて、そういったチャンスが日本でも来るのであれば、仮の話ではあり得ると思います」と語り、その“手前”での様々なサービスを充実させていきたいと説明した。

 記者会見には、Jリーグの野々村芳和チェアマン、「DAZN Group」のシャイ・セゲブCEO、そして「DAZN Japan」の山田氏が出席。セゲブCEOはヨーロッパではスポーツベッティングが比較的一般にも浸透している背景などを説明。そのうえで、「DAZNはイタリア、スペイン、イギリスで、ベッティングもできるサービスを展開しています。ただしDAZNはベッティング事業者ではなく、あくまでもお客様に対していろいろなサービスを提供していきたいというなかの一つと捉えています。もちろんベッティングが合法な国にのみ提供しています」と説明した。

 そして山田氏は次のように捕捉した。

「日本のマーケットに関してでは、ベッティングが合法化されていませんので、現時点でDAZNとして何かをやることはありません。一方、いろいろな議論がされていることは事実だと受け止めています。法整備の動きを見ながら、我々も研究し、検討をしていくフェーズにあると思っています。

 繰り返しになりますが、我々はベッティング事業者ではありません。スポーツ・デスティネーション・プラットホームになるため、いろいろな関係を作っていきたいと思っています。

 やがて合法化されて、そういったチャンスが日本でも来るのであれば、仮の話ではあり得ると思います。が、今の時点では、それよりも手前である、例えばイーコマース、チケット、ツールを活用したカジュアルな予想ゲームなどのほうがより近い将来、提供したいと思っているものでございます」

 スポーツベッティングに関しては、オンラインの海外の事業者が日本でもマーケットを拡大しつつある。そうしたなか昨年6月、岸田文雄総理が衆議院予算委員会で、オンラインカジノについては「違法であり、関係省庁と連携し厳正に取り締まる」と方針を示した。しかし取り締まりより、むしろ国内の法整備、体系が全く整理されておらず、現代に沿った早急なルール化を求める声が高まっている。

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