×

【浦和】酒井宏樹が“古巣”日立台のピッチに立つ「育った町で、大好きなスタジアム」「僕はいまレッズのキャプテン。最高のプレーを見せることを心掛けた」

酒井宏樹。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

ネルシーニョ監督との対戦、「僕の恩師と言える監督の前だったので、そこは精神的に少し難しい試合でした」。

[J1 6節] 柏 0-3 浦和 /3月31日19:00/三協フロンテア柏スタジアム

 J1リーグ6節、浦和レッズの酒井宏樹がアウェーでの柏レイソル戦、キャプテンマークを巻いて古巣である“日立台”の三協フロンテア柏スタジアムのピッチに立った。

 2021年夏にオリンピック・マルセイユから浦和に加入した酒井だが、これまでこのピッチに立つ機会がなかった。昨年も柏とのリーグ2試合は、いずれも負傷により欠場。そして今回、「浦和のキャプテン」という立場で、3月31日、ジュニアユースからトップチームまでの時間を過ごした柏の地で戦う特別な日を迎えた。

「育った町で、大好きなクラブで、大好きなスタジアム。それはどこに行っても、これからも変わらないことです。ただ、僕はいま浦和レッズに所属していて、キャプテンを務めています。プロとして、そこは最高のプレーを見せることだけを心掛けました。改めていいスタジアムだなと思いました。試合が終わったあとですから……(未勝利であり)ここから何としても頑張ってほしいと思います」

 スタジアムに先頭で入場してきた時から、相当気合が入っていることが記者席にいても伝わってきた。そう伝えると、酒井は「ちょっと不思議な感じでしたからね」と胸中を明かした。

「このスタジアムで特にお世話になった僕の恩師と言える監督(ネルシーニョ)の前だったので、そこは精神的に少し難しい試合でした。でも、勝って良かったです!」

 酒井はそのように安堵の笑みを浮かべた。

 そして、この日の試合内容について、酒井は苦しみながらも主導権を握り返せた点をプラスに受け止めていた。そして興梠慎三が先制点を決めた場面、その背後で酒井が「スルー!」とボールを要求していたが――。

「点を取るべき人が取ると盛り上がりますからね。(先制点の場面では)僕は何があっても点をとるつもりでいました。慎三さんが決めてくれて、僕だったら外していたかもしれないので良かったです。確実なほうを選んでくれましたから。そのように選択肢のオプションを与えることが大切だったので、あの位置にいられて良かったです」

 厚みのある攻撃もできつつある証でもあった。浦和にとって、酒井にとって、大きな柏からの3-0の勝利となった。

Posted by 塚越始

Ads

Ads