【名古屋グランパス】浦和戦チケット問題、「誤認させるような発信」とレッズの対応批判。違反行為を含め「クラブ間の信頼関係を失墜する行為」と糾弾
名古屋グランパスのエンブレム。(C)SAKANOWA
警備員への頭突き・胸倉をつかむなどの暴行行為?
J1リーグの名古屋グランパスは4月10日、「浦和レッズ戦における浦和サポーターの違反行為について」と題し、9日の試合(△0-0)で観客による複数の重大な違反行為があったと報告した。また、ゴール裏ビジター応援席の2階から1階へのブロック変更の件で、「レッズのスタッフが振替対応を行うと誤認させるような発信」があったと指摘。この両方の件を踏まえ、「クラブ間の信頼関係を失墜する行為として、大変遺憾に思っております」と声明を発表した。
名古屋は次の6点の違反行為を報告している。
1)立ち入り禁止エリアへの侵入
(Sスタンド2F前列および同中央大型ビジョン前エリア)
2)横断幕掲出不可エリアへの横断幕掲出(同上)
3)事前の申請・許可なくSスタンド2Fの座席への装飾物貼り付け
4)警備員への頭突き・胸倉をつかむなどの暴行行為、並びに名古屋サポーターへの威嚇行為
5)禁止エリアの横断幕撤去を行おうとする弊クラブスタッフ・警備員に対する「横断幕を撤去すれば乱闘も辞さない」などの威嚇・恐喝発言
6)上記違反行為者に対する強制退場命令の拒否
4)に関しては、浦和の発表にあった「警備員への暴行と思われる行為を含むいさかい」とやや異なっている。
さらに名古屋はこの違反行為とは別に、「Sスタンド運用変更に伴う浦和レッズの各種発信においては、クラブ間で合意した内容を独自に書き換え、以下のように事実と異なる認識を与えてしまう発信」があったとも報告している。
「アウェイ(ビジター)応援席」の座席位置について、両クラブ間で3月18日のチケット発売前に確認を終えたが、浦和サイドがそのあと試合開催まで「追加の協議を行った事実はないにもかかわらず、2階から1階への座席位置変更の協議を継続しているかのような発信」があったと指摘している。
また、「チケット振替の対応」についても、名古屋が「当初から振替に必要な座席数を確保」し、試合当日に名古屋サイドが対応することになっていたが、「浦和レッズのスタッフが振替対応を行うと誤認させるような発信」があったとして対応を批判している。
そのうえで名古屋は「これらの発信および今回の浦和サポーターによる違反行為は、クラブ間の信頼関係を失墜する行為として、大変遺憾に思っております。サッカーを愛するすべての皆さまが、お互いにリスペクトの精神をもって、日本のサッカーを共に盛り上げていけることを願っています」と声明を発表している。
チケット問題に関しては、そもそも名古屋側からのアナウンスが一向になかったため、浦和からの発信があったと見られる。また「違反行為」とこの「チケット問題」は別の事案であるものの、一緒くたにしたことでやや一方的な糾弾となってしまっている印象だ。違反行為に関しては、Jリーグの運営規則に則り、両クラブに処分が下される可能性もある。