【浦和】「お叱りを受けました」横断幕の掲出要望で指摘された一番の問題点は…
浦和レッズのサポーター。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
7月4日の横浜FMとのリモートマッチは掲示断念、今後へ立花社長「レッズの考え方として、訴え続けていきます」。
J1リーグ浦和レッズの立花洋一社長が6月24日、オンラインでの記者会見を行い、クラウドファイディング『ONE HEART TOGETHER!~浦和レッズの未来のために~』にスタートから4日間で多くの支援を受けていることに対し感謝を伝えた。また、その会見の中で、リモートマッチ(無観客試合)時の対応でJリーグが決めた「横断幕掲出禁止」ルールについて、立花社長の名前で「反対」の意を唱える文書をJリーグ(原博実副理事長)に、さらに55クラブに提言書を提出したものの、Jリーグの村井満チェアマンから「厳しい指摘とお叱り」を受けたことについて、次のように語った。
まず、立花社長は改めて、なぜ、横断幕禁止に疑問を投げかけたのかについて語った。
「制裁による無観客試合を経験した私たちにとって、(プロサッカーは)サポーターの皆さんがいてこそのスポーツだと思っています。7月4日の試合が無観客で行われることに決まり、ファンやサポーターのために、魂のこもった横断幕を掲げさせてほしいということをずっと言い続けてきました」
立花社長はそのように「横断幕」へのこだわりについて話す。そのうえで実行委員会では、「ファン・サポーターの思いとともに、70ページにわたるプロトルコルを実行する運営サイドの悩みや苦しみを考えた時、今回の7月4日の試合に関しては、横断幕の掲示はできないという話でした」と、説明を受けたという。
「他のクラブに対して、誰もいないスタジアムではなく、ホームアドバンテージのある雰囲気を作りたいというなかでの提案を続けてきました。その件については気持ちを込め、浦和レッズの考え方として、訴え続けていくつもりです」
7月4日の横浜F・マリノス戦に横断幕を掲げることは断念。立花社長は「プロトコルの形で決まったルールを守ることは、大前提にあります。ただ、これから先、仮に再びリモートマッチが行われる際には認められるようにしたいというのが一貫した考えです」と語った。
加えて、立花社長は次のようにも補足した。
「6月15日に実行委員(56クラブの代表)の皆さんに提言書を出したのは、ファンとサポーターが私たちにとって一番大事だという想いが皆さんになかなか伝わらなかったということからのものでした。
しかし、その文書を公式ホームページに掲載し、実行委員会でそういった内容の議論をした、という概要をオープン(公)にしたことに対し、Jリーグのチェアマンから指摘とお叱りを受けました。情報漏洩について厳しいことが言われるなか、不注意なコメントをしてしまいました。決められたルールを守ることがまず重要な中、間違ったことをしてしまったという謝罪をしました。
何より、再開を目の前にしたこのタイミング、経営の厳しい状況下で、『立ち上がっていくぞ』『やってやるぞ』という気持ちを含めてファンとサポーターの皆さんに発信したいと考え、今日こうした場を設けさせていただきました」
多くが参加しているものの、なかなか「顔」が見えない。そうしたオンライン会議でなかなか伝わりきらない思いを、伝えたかったということを強調していた。
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[取材・文:塚越始]