【鹿島】渾身ヘッド弾の鈴木優磨「闘う気持ち、魂の乗っているところを、お客さんは見に来てくれている」。FC東京に痺れる逆転勝利!
鹿島の鈴木優磨。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
「人間リラックスし過ぎると力を発揮できないんだと感じました。これからストレスをかけ続けますよ」
[J1 21節] FC東京 1–3 鹿島/2023年7月16日19:00/味の素スタジアム
J1リーグ21節、鹿島アントラーズが先制されながらも、鈴木優磨のダイビングヘッド弾、垣田裕暉の渾身ヘッド、そしてディエゴ・ピトゥカの会心のミドルで、FC東京に3-1の逆転勝利を収めた。
0-1で迎えた23分、樋口雄太の左コーナーキックに対し、ファーサイドでマークについた松木玖生に競り勝ち、ジャンピングダイビングヘッドによるゴールを豪快に叩き込んだ。
鈴木はそのシーンについて、あまり覚えていないそうで、「適当に当てました」とだけ語った。
ただ、鹿島の40番は「最近はしっかりボールが頭に当たってはいました。そこがまず大事なことで、もちろん決めなければいけませんでしたが、ずっとここ最近“決まる”という感触はありました」と、ゴールの予感はあったそうだ。
垣田裕暉が復帰し、4-4-2にしての逆転勝利に。選手間の戦い方の理解度も高いシステムであり、そのうえで球際や1対1で上回っての勝利となった。
何より鈴木はこの日味の素スタジアムを包んだ鹿島サポーターの声援が力になり、それに応えられたことを喜んだ。
「戦術に目が向けられがちで、もちろん戦術も大事です。ただ、今日の試合のように、観ているお客さんが心の震えるような試合こそ期待されています。そのために、俺らの闘う気持ち、魂の乗っているところを、お客さんは見に来てくれていると思います。戦術は大切ですが、そこにプラスして、闘う気持ち、自分たちが(クラブ全員を)代表してピッチに立っているというパフォーマンスを見せられて良かったと思います」
鈴木はこれで得点ランキング5位の9ゴール目。周囲を生かす役割も求められるなかで得点の結果も残しているが……と問われると。
「いや、関係ないです。俺が(点を)取ればチームを勝てるので、昨年はそればかり考えてやって、あまりいい思い出がないので……。今は自分のパフォーマンスに集中して、自分が点を取れるようにやっています多少エゴイストになりたいと思います」
そして、ストレスについて。鹿島のエースはこんなことも語っていた。
「相当俺はストレスが溜まっていたので、それをぶつけることができました。人間リラックスし過ぎると力を発揮できないんだと感じました。これからストレスをかけ続けますよ」