【なでしこJ】川澄奈穂美が語気強める「負けていい試合なんてない」│4か国対抗
ブラジル戦で途中出場した日本女子代表の川澄奈穂美。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
アメリカ、ブラジルに連敗。3日早朝にオーストラリア戦。
[トーナメント・オブ・ネーションズ] 日本 1-2 ブラジル/2018年7月30日/アメリカ・プラット&ウィットニースタジアム
なでしこジャパン(日本女子代表)がブラジルに競り負けて、4か国対抗による今大会2連敗を喫した。来年のFIFA女子ワールドカップ・フランス大会に向けた強豪勢との貴重な対戦の機会。ブラジルとの通算成績は日本の4勝2分3敗に。FIFAランキングは日本が6位、ブラジルが7位だった。
試合後、先制された直後の78分から途中出場した川澄奈緒美は「初戦アメリカに負けてしまい、必ず結果を残そうという意気込みを全員で持って臨みました。それでも敗れ、非常に不甲斐なかったです」と肩を落とした。
「今は良い流れで試合ができていても、最後にやられてしまうことが多い感じがします。今日の2失点目は完全に個人技でやられてしまった。そういったところは経験の部分も大事なのかなと感じます」
川澄はそのように主導権を握れている試合での詰めの甘さを課題に挙げた。新たな選手も起用されるなかで、経験不足も露呈された。そこで、いろいろチームとしても試しているようだが? といった質問を受けると、川澄はメンバーを代表するように少し語気を強めて言った。
「日本代表の試合で負けていい試合なんて1試合もなく、試しているから結果がこうなりました、ということなどありません。そういった中でも、もちろん、組み合わせなど見ながら、新しい選手もいる中での取り組みもありますが、最後は粘り強く勝つところにこだわらないといけないと思っています」
先制点を与えても、劣勢を強いられても、その逆境を乗り越えて勝利を掴む。それこそがなでしこジャパンの本来の強み――。そのためにも、もっと力になりたい。そんな想いが川澄の言葉の端々からも感じられた。
「ここ2試合は途中起用でしたが、もっともっと流れを変えたり、決定的な仕事をしたい。次の試合(オーストラリア戦)はどうなるか分かりませんが、最後は全員で戦って、勝って帰りたいと思います」
なでしこジャパンの総力を結集して、最後は勝つ――。川澄はそう誓った。大会最後のオーストラリア戦は、日本時間8月3日午前6時50分から行われる。
文:サカノワ編集グループ