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【鹿島】11日は柏戦、岩政監督が残り3試合「流動的なまま崩し切ることにトライ」。一方「来年継続となれば、もっと…」

柏戦前日練習を見守る鹿島の岩政大樹監督。(C)KASHIMA ANTLERS

無失点はすでに15試合、「僕はもう抜かれた」。

[J1 32節]鹿島 – 柏/2023年11月11日15:00/県立カシマサッカースタジアム

 J1リーグ鹿島アントラーズの岩政大樹監督が11月10日にオンラインによる取材に応じて、翌日の柏レイソル戦に向けて抱負を語った。

 リーグ残り3試合、ホームではこの柏戦と12月3日の最終節・横浜FC戦を残すのみとなった。最下位の横浜FCと4ポイント差と低迷する柏戦に向けて、岩政監督は次のように対策を口にした。

「もともとソリッドなチーム。この終盤戦にかけて、奪ってショートカウンターというところに、非常に力を入れて勝負してくると思います。その強みをいかに出させないかも大事になると思います。自分たちは自分たちで、強みを出せるようにというところは、いつも通り大事になります。

(残留を争うチームとの対戦)シーズン終盤はいろんなものが懸かったなかで迎えるので、ウチは勝負どころで勝ち切れなかったシーズンになっていて、そういう意味では、また新たな挑戦、勝たなければいけない試合のなかで勝点3を掴むための、次のチャレンジと捉えています」

 そして、今季これまで15試合無失点を記録。あと2試合の無失点も目標にしたいという。

「3冠を達成していますが、僕はもう彼らに抜かれました。それはすごいなと思います。いろんな人から『鹿島は何をやっているか分からない』と言われているようですが、J1の試合で完封するのがどれだけ大変か分からない人の発言だと思っています。選手たちがどれだけ強力な攻撃陣が揃う舞台で、2試合に一回(無失点)やり遂げてきた。攻撃が上手くいく試合、上手くいかない試合もありましたが、粘り強くやってきた、その難しさを僕は理解しています。

 僕は14回が最多でした。そこは評価してあげたいです。34試合制になって16試合のシーズンがあります。あと2回で新記録です。守備が堅いと言われてきた歴史の中でも一番になれるのは素晴らしい記録。これをまず塗り替えようというのがベースとしてあります。

 そのうえで攻撃の得点力のところが課題なのは当然理解しています。シーズン当初から言っているように時間のかかること。私たちより上位のチームは、いずれも何年もかけて作り上げてきています。冷静に見ながら取り組まなければいけないと思っています」

 また無冠が確定したことを踏まえ、周囲のネガティブな声が選手に影響し、攻撃が消極的になり、成長を阻害してしまうとも懸念していた。岩政監督は「それに負けないようなプレーをしてもらいたいです」と選手たちの背中を押した。

 そして、「次なるチャレンジ」について、その具体的な内容を問われた岩政監督は、次のように説明した。

「ウチはいかに流動性が作られていくかにトライしています。残り3分の1(ファイナル・サード)の前線のところまで行けていて、どのような枠組で設定すれば、流動性を担保し絵を揃えてプレーできるかにトライしています。残り3試合でそれをやり、来年継続ということになれば、もっと違うアイデアも当然あります。まず今の3試合に特化して、ここはトライします。

 そこで一つでも形になればと思います。トレーニングではたくさん見えていて、先週のトレーニングマッチでも浸透が早かったので、選手に映像を見せて共有しています。

 流動的に動くので多分見ている人には分からないかもしれませんが、選手たちはそれが分かっています。同じようにやってくれたことで再現性高く、流動的なまま相手を崩し切るところまで行きそうだったので、あとはそこの質にかかってきます。

 そこまでは来ているので、それが明日の相手にも有効だと共有しています。それをそのまま出していければと思っています」

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 柏レイソルは残留を確定しようと臨んでくるなか、鹿島の選手たちがどのようなスタンスで試合に臨み「結果」を追求するのか。サポーターも約2か月ぶりとなるホームでの勝利を待っている。

Posted by 塚越始

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