浦和4ゴール快勝。興梠慎三は無得点だが手応え「こういう試合を続けていきたい」
浦和レッズの興梠慎三。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
「もう一人点を取れる選手がいるのは大きい」
[J1 22節] 浦和 4-0 磐田/2018年8月15日/埼玉スタジアム2002
浦和レッズがファブリシオのハットトリックと槙野智章のダイビングヘッド弾で今季最多タイの4ゴールを奪って快勝を収め、順位は前節に続き9位のままだが上位陣が白星を逃す中で勝点を31に伸ばした。
この勝利に手応えを得ていたのが、チーム最多10ゴールを決めているFW興梠慎三だった。この日はノーゴールに終わったものの、「もう一人点を取れる選手がいることは、チームにとっても大きい。こういう試合を続けていきたい。今日は涼しかったのでハードワークもできたし、自分たちのボールを持てる時間帯も長くできた」と、手応えを得ていた。
興梠はファブリシオの”覚醒”を歓迎する。
「変なところでボールを失わず、前でキープできる機会がたくさんあった。何よりFWが決めてくれればチームも勢いに乗れる。その意味でファブリシオが3点決めてくれたことは嬉しい。個人的には得点できる場面で決めていれば、もっと楽な試合(前半はピンチも多くスコアレスで折り返したことなど)ができたかなと思います」
4-0大勝――そこで1点も奪えなかったことは、やはり少し残念ではあったようだ。ただ、それよりも得たものは大きかったようだ。
「中央でボールをもらうより、相手3バックのストッパーがウチのシャドーに食いついていたので、その裏を取っていこうと思い、何本かがいい形になった。そういう形を狙っていきたい」
今回3-4-3(3-4-2-1)のミラーゲームと言える対戦での攻略のカギを見出せた。武藤雄樹も2アシストを記録するなど、興梠、ファブリシオ、3トップが機能したのも収穫だ。コンビネーションはまだまだ途上だが、それだけ伸びしろがあるというのも、浦和の楽しみであり強みだと言えそうだ。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI