【移籍情報】横浜FMに電撃移籍した久保建英の起用法は? 4-3-3の…
激しいチャージを受けながらも果敢にドリブルで攻め込む久保(15番)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
右ウイングを主戦場としてきたが、左で勝負? それとも…。
FC東京の久保建英(くぼ・たけふさ)が横浜F・マリノスに期限付き期限付き移籍することが8月16日、両クラブから発表された。期間は2018年12月31日まで。契約上、今季、FC東京とのすべての公式戦で出場できない。
久保は神奈川県出身、2001年6月4日生まれの17歳。173センチ・67キロ、A型 。経歴は、FCバルセロ-FC東京U-15むさし-FC東京U-18-FC東京。2016年からFC東京のトップチームに在籍し、今季はJ1・4試合0得点、J3・10試合3得点。J1通算6試合0得点、J3通算34試合5得点。
久保は次のようにFC東京の公式ホームページであいさつしている。
「このたび、横浜F・マリノスに期限付き移籍をすることになりました。優勝争いをするチームに少しでも貢献するため、日々の練習に取り組んで来ました。ただ、自分がもっと成長するためには、新たなチャレンジが必要だと考え、今回の決断をしました。このような機会を与えていただいたクラブには感謝しています。しっかりと成長できるように、これからも頑張っていきたいと思います。引き続き応援をよろしくお願いします」
また横浜FMのホームページでは、次のように抱負を語っている。
「今回、横浜・Fマリノスでプレーできるチャンスを頂き感謝しています。間で受けてからのドリブルやシュート、状況判断が自分の得意なプレーだと思っています。チームの目標達成の為、全力で頑張りたいと思いますので、ご声援をお願いします」
左利きの久保は、相手の勢いを上手く生かしていなすドリブル突破、一瞬のヒラメキを生かした密集地帯の攻略、精度の高いキックなどを武器とする。レフティではあるが、両足を遜色なく使いこなせるのも特長の一つ。
では、横浜での起用法はどうなるののか?
基本布陣は4-1-2-3(4-3-3)を採用。FC東京U-23では、右ウイングや右サイドハーフを主に務めてきた。
今季の横浜F・マリノスの右ウイングは、仲川輝人が”仕掛けのキーマン”として欠かせぬ存在になっている(サンフレッチェ広島の城福浩監督も「仲川をいかに止めるを一番に考えた」と言っていたほど)。そのポジションで勝負するのか、またはユン・イルロク、遠藤渓太、オリヴィエ・ブマルらなかなか固定できずにいる左ウイングに挑むのか。
加えてインサイドハーフも候補になりそうだ。横浜FMは”ゴールを奪える2列目”の不在も課題の一つ。そこに久保が上手くハマると、横浜FMにとっては、巻き返しへの大きな起爆剤になり得る。天野純との”ダブルレフティ”起用もどのような相乗効果が起きるのか興味深い。
ただ半年間のレンタルという限られた時間を考えると、17歳という若さもあり、そういったあらゆるポジションで起用しながら、適正を見出していくことになるか。とはいえ、横浜FMのチーム事情は、J1残留争いも現実問題としてチラついてきているだけに、久保を「試す」という余裕はそこまでない。
それでも現在の横浜FMのスタイルと久保のプレースタイルは、FC東京よりも相性が良さそうなだけに、いきなりアジャストする可能性も十分にあり得る。17歳の勇気ある決断。期待したい。
文:サカノワ編集グループ