【日本代表】冨安健洋は北朝鮮との2連戦に招集すべきか!? アーセナルでの戦列復帰が近づく
冨安健洋。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
シェフィールド戦でメンバー入りか。角田涼太朗、渡辺剛、荒木隼人、植田直通ら所属先で結果を残す選手も見たい!
サッカー日本代表DF冨安健洋(Takehiro TOMIYASU)の所属するイングランド・プレミアリーグのアーセナルFCが日本時間3月5日5時から、シェフィールド・ユナイテッドFCとアウェーで対戦する。カタール・アジアカップから合流したものの、ふくらはぎの負傷によりガナーズでメンバー外の続く冨安だが、ようやく戦列復帰の目処が立ってきたようだ。ミケル・アルテタ監督は「まだ様子を見る必要があるかもしれないが、直前のトレーニングによってはメンバー入りもあり得る」と語っている。
冨安は12月上旬にふくらはぎを傷めて戦線から離脱。12月31日のフラムFC戦で復帰して45分間ピッチに立ち、その直後、アジアカップ出場のため日本代表に合流した。
当初は日本代表でも別メニュー調整が続いたが、グループステージ第2戦のイラク代表戦で復帰を果たす。そのあとはセンターバックとして4試合連続で出場し、敗退の決まったイラン代表戦まで最後の2試合はフル出場した。
ところがそのあとアーセナルに戻ったあと、再びふくらはぎを傷めて別調整を余儀なくされた。最近のリーグ戦は3試合連続で欠場している。
アルテタ監督は直前の公式記者会見で冨安について、「(シェフィールド戦に向けて出場できるか……)可能性はあるが、様子を見る必要があります。特に最後の土曜日と日曜日、二つのトレーニングセッションが重要です。もしもそこでできれば、月曜日には起用が可能になるかもしれません」と語っている。
そのようにスペイン人指揮官はシェフィールド戦で冨安のメンバー入りもあり得ると見解を示す。いずれにせよ冨安の戦列復帰が近づいていることが分かる。
そしてこのあと注目されるのが、3月21日(ホーム)・26日(アウェー)に行われる北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の北朝鮮代表との連戦に臨む日本代表への招集があるかどうかだ。
25歳のセンターバックは明らかに代表との(2021年までの東京オリンピック代表を含め)厳しいスケジュールによる酷使も影響し、負傷を繰り返している。
もちろん今回のアジアカップは、冨安も代表初となる主要タイトル獲得を目指しての参戦であったに違いない。しかし今度は日本18位、北朝鮮114位とFIFAランキングでは明らかに差があり、アウェーゲームは未定な面ばかりで多くのストレスを受けることになる極東への遠征である。世界最高峰のプレミアリーグで戦うタレントを、そのようなリスクの高まる戦いに加えることで、冨安とアーセナルにとって、メリットがあるとはあまり思えない。
いずれにせよ、森保一監督もW杯本番を見据え、万が一に備え、冨安不在で戦えるチームにしていくことが求められる。北朝鮮相手に、むしろポジション争いに食い込もうと猛烈に燃えるようなタレントの抜擢こそ、今は求められているのではないだろうか。ただし、同時期にパリ五輪最終予選を前にしたU-23日本代表の親善試合2戦も組まれている。そのあたりも人選には影響してくる。
海外組であればベルギー1部KVコルトレイクの角田涼太朗、KAAヘントの渡辺剛(アジアカップの代表メンバーでもあるが)、国内組であればサンフレッチェ広島の荒木隼人、鹿島アントラーズの植田直通……。所属先で“結果”を残すタレントの起用も見たいところだ。
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昨年もシーズン終盤に離脱したことで、冨安は優勝を争っていたアーセナルの力にほとんどなれなかった。再び優勝を争うガナーズでの戦いに、この新ディフェンスリーダーを集中させることが、間違いなく日本サッカー界にとってもプラスになるはずだ。