【新潟】田中達也が語る梶山陽平の加入効果「パスにメッセージがこもっている」
アルビレックス新潟に加入した梶山陽平。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
惜しいスルーパスが放たれたが、「普段のパス1本1本にも」。
[J2 29節] 大宮 2-1 新潟/2018年8月18日/NACK5スタジアム大宮
アルビレックス新潟のFW田中達也は大宮アルディージャ戦、0-1で迎えた66分に途中出場したものの得点できず、チームはそのあと1点ずつ取り合い1-2で敗れた。それでも新加入の梶山陽平との連係からゴールに迫るなど、「カジ―達也」の新ホットライン誕生への期待も膨らんだ。
田中は梶山加入の効果を次のように語る。
「カジ(梶山)が入ったことで、ゲームメイクができるところは大きい。一緒にプレーしている時間がまだまだ足りないので、もっと一緒にやっていけば、さらに良くなっていけるという感覚も感じ取れました」
試合終盤には梶山のスルーパスに田中が抜け出してチャンスになりかけたが……。まさに間一髪、相手DFにカットされてしまった。
「あのスルーパスのみならず、普段の普通のパスであっても、1本1本にメッセージがこもっている。だから、それをもっと感じ取るためにも、『さらに一緒にやっていければ』というところにつながってきます」
そのパスを通じて”感じ合う”。苦しい状況下でも、そんなサッカーの醍醐味を思い起こしてくれる存在が現れた。それは田中のみならず、チームにとっても刺激になり、頼もしいと言える。
「僕もだが、根本的に技術が足りないところもあり、しっかり練習していかないといけない。そこから目を背けないこと。現状をしっかり見つめて入っていかなければ。基本的なところから取り組まないと、勝負するパスも出せないし、出てこない。だからこそ普段の目の前のワンプレーから真剣に取り組まないといけない」
田中は熱く語る。
25節の東京ヴェルディ戦(●3-4)で今季のファーストゴールが生まれた。そこから体制交代などもあっただけに、さらなる景気づけの一撃も待望される。
「それは僕でなくてもいい。ゴールは、誰でもいいです。何としてもでも、まず勝点3を取りたい、本当に」
まずはチームの勝利を追求する。それは浦和レッズ時代から、いや、彼のサッカー人生で貫かれてきた姿勢だ。
「自信を失わず、自信を持ってやること。しっかりブレずに取り組んでいくだけです」
新たな梶山という”パートナー”を得た田中が、さらに”前向き”に突き進む。この二人の活躍が、新潟の低迷打破に不可欠なことだけは間違いない。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI