【日本代表への推薦状】浦和→町田”球際最強”柴戸海を推したい。守田英正と切磋琢磨、佐野海舟とのバトルで”勝利”

現在3試合無敗のゼルビア、流れの中からの失点ゼロ。最大の貢献を果たすボランチが、代表にガツンとゲキを与えられるはず!

　日本サッカー協会（JFA）は3月14日、北中米ワールドカップ（W杯）のアジア2次予選の北朝鮮代表との2連戦（21日ホーム/東京＠国立競技場、26日アウェー/平壌＠金日成競技場）に臨むサッカー日本代表（SAMURAI BLUE）のメンバーを発表する。

　ベスト8に終わったカタール・アジアカップを経ての最初の代表チームの活動に。週刊誌報道によるダメージや大きな余波もいまだ残るなか、三笘薫が長期離脱、冨安健洋もいまだ戦列に戻れずにいるなど、主力を欠くことになる。

　また、カタールＷ杯から森保一監督のもと、アタッカーを走らせるシンプルなカウンターへの依存傾向が高く（それが悪いというわけではなく）、アジアカップではボールを保持できているとむしろ攻撃のアイデアを共有できないという現象であり課題を露呈し続けた。

　チーム内に何かしらの”変化”を付けられる、いなかったようなタイプ、あるいは持ち味のある選手が求められる。

　そこで推したい一人が今シーズン浦和レッズからFC町田ゼルビアに期限付き移籍しているボランチの柴戸海（Kai SHIBATO）だ。黒田剛監督のもと、相手キーマンへの潰し役プラス起点役となって、開幕から2勝1分……流れからの失点ゼロ（総失点1）という堅守に大きな貢献をしている。

　3節のクラブJ1初勝利を収めた鹿島アントラーズ戦（〇1-0）では、アジアカップ日本代表の佐野海舟とマッチアップ。佐野に前を向かせないというタスクを実践し、ボールコントロールのミスを突くボール奪取から決勝点につなげた。目下、J1リーグで“球際最強”と言ってもいいタレントだ。

　明治大学時代は全日本大学選抜にも選ばれた。そして当時は、日本代表のレギュラーを現在担う守田英正（当時・流通経済大学）が、最大のライバルとして認めていた存在でもあった。ステージは異なるものの、それぞれプロフェッショナルとして切磋琢磨し合ってきた。

　柴戸は28歳と最盛期を迎える。年齢を考慮すれば、“ボランチ枠”は佐野（23歳）をはじめ、浦和レッズの伊藤敦樹（25歳）、川村拓夢（24歳）などのほうが将来性も考えるとメンバー入りの可能性が高いと言える。

　ただ、ここでガツンと、チーム内にゲキを与えるのであれば、柴戸ほど打ってつけの存在はいない。

　サプライズでの初招集……。いや、現在の活躍ぶりを考えれば、決して驚きではないはずだ。