【サッカー日本代表】遠藤航がリバプールでの“幻のゴール”をポジティブに評価「ボールの奪い方も良く、前へ出ていく勢いもあった」
日本代表の遠藤航。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
W杯アジア予選の北朝鮮戦、道が開ければ狙う――。
[北中米W杯 アジア2次予選]日本代表 – 北朝鮮代表/2024年3月21日19:23/国立競技場
北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の第3戦、サッカー日本代表(SAMURAI BLUE) が3月21日、北朝鮮代表と国立競技場で対戦する。
イングランド・プレミアリーグのリバプールFCに所属する遠藤航(Wataru ENDO)が試合前日の20日、取材に応じた。FAカップ準々決勝でのマンチェスターユナイテッドとの120分間の死闘(●3 EX 4)を経て、長距離移動を経て、中3日でこの一戦に臨む。
「(厳しい日程だが?)そのなかでやらなければいけないのが使命だと思っています。言い訳にはしたくないです。しっかり自分なりに、できる準備を最大限にしています。まだまだ明日の試合まで時間があるので、リカバリーしていい準備をしたいです」
遠藤とリバプールにとって、痺れる試合が続いた。その前週の10日にはプレミアリーグでマンチェスター・シティと対戦し(△1-1)、遠藤はユナイテッド戦と同じくアンカーの位置でフル出場。クラブスポンサーであるカールスバーグが選ぶプレーヤーオブザマッチに選出された。
「自分がそのリバプール対シティという試合に出られて、プレーを見せられていること自体が、周りの選手にとって刺激にはなっていると思います。みんなシティ戦を見てくれていて、『見ていたよ』と話をしてくれます。キャプテンとしてはもちろん、プレーで見せていくところは、結果的に”引っ張る”意味でも大事だと思います。コミュニケーションも取りながら、リバプールの中心として、パフォーマンスを出していくことは、この日本代表にとって一番だと思っています」
遠藤自身が何かを変化させていったわけではなく、「周りとの関係性は良くなっています。求めている環境に身を置けています」と、チームメイトやユルゲン・クロップ監督との出会いやそれぞれとの理解により、相乗効果が改めて生まれていると感じている。
また、ユナイテッド戦では、遠藤のボール奪取から、モハメド・サラーからの折り返しを受けてゴールを決めた。かと思われたが、サラーがわずかにオフサイドと判定され、遠藤の得点は取り消された。
ただ“幻”には終わったものの、遠藤はこのシーンに確かな好感触を得ていた。
「(アンカーだが、ゴールも狙っていく?)そこまで”狙って”はいないですが、結果的にチャンスがあれば、もちろん出ていくべきだと思っています。そこは、マックアリスターとの関係性を含めて、バランスを取りながらやっています。あのシーンは、ボールの奪い方も良かったですし、前へ出ていく勢いもありました。結果的に(得点には認められなかったが)そのようなプレーを出せました」
遠藤としては、流れの中で、チャンスがあれば出ていく。その全体の意図が噛み合ったシーンとあって、プラスに捉えていた。
今回の北朝鮮戦をはじめ、日本代表の試合でも、遠藤がゴール前へ進入する”道”が切り開かれていく、そんなシーンが訪れるのを楽しみにしたい。
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「激しく来ると分析できていますし、そこでは自分たちもしっかり準備し、1対1で負けない部分は出さないといけないと思います。クレバーにボールを動かし、チーム全体としてホームで勝てるようにやりたいです」
北朝鮮戦に向けて、遠藤はそのように決意を示していた。
取材・文/塚越始 Hajime Tsukakoshi