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異例、監督更迭もヘッドコーチ“降格”残留。神野卓哉GMが新指揮官に就任。秋田豊社長の狙いとは!? J3リーグ最下位低迷グルージャ盛岡

秋田豊氏。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

「現状を打開していくための決断」

 J3リーグの いわてグルージャ盛岡(岩手)は5月8日、神野卓哉GMが新監督に就任し、 中三川哲治監督がヘッドコーチに降格する人事を発表した。指揮官の職を更迭されて、そのままヘッドコーチとして新体制を支える異例の起用法に。

 また、これまでなかなか強化で結果を残せずにいた神野氏が果たして監督として結果を残せるのか。もちろん役割は大きく変わるだけに、この盛岡での一体となった“新布陣”がヒットすることが期待される。

 秋田豊社長は今回の人事について、次のように説明している。

「日頃よりいわてグルージャ盛岡へのご支援ご声援ありがとうございます。 中三川監督には昨シーズン、チームが苦しい状況下のチームの指揮を引き受けていただき、今季もJ2昇格を目指し戦ってもらいました。しかし現在、13節を終えた時点で、2勝3分8敗のリーグ最下位で降格圏内にいる状況です。

『飛翔』をスローガンに掲げ、J2昇格を目指している今季、現状を打開していくために今回このような決断をいたしました。しかし現状を打開していくことは簡単ではございません。

 中三川監督にはヘッドコーチとしてチームに残っていただき、神野新監督のもと一歩一歩着実に順位を上げていくために様々な面で貢献していただければと思います。 苦しい状況が続いていますが、現状を真摯に受け止め選手・スタッフ一岩となって残りのシーズンを戦って参ります。 今後ともいわてグルージャ盛岡を何卒よろしくお願い申し上げます」

 また神野新監督はクラブを通じて次のように決意を示している。

「このたび、トップチームの監督として指揮を取ることになりました。クラブ創立20周年の節目の年に、現状J3リーグ最下位といわてグルージャ盛岡に関わる全ての皆様に悔しい思いをさせてしまい申し訳ございません。この決断は簡単なものではありませんでしたが、この現状を変えるために監督就任の依頼を受けました。

 この現状を打開し這い上がるために選手、スタッフ、ファン・サポーターの皆様、スポンサー関係者の皆様ともう一度『一岩』となりチームを成長させられるよう全力を尽くして参ります。

 苦しい状況が続いているなかではありますが、これまで以上に皆様の後押しが必要です。チームの勝利のために、今後とも応援を何卒よろしくお願いいたします」

 そしてヘッドコーチとして、神野体制を支えることになった中三川氏は、次のようにコメントしている。

「日頃より、いわてグルージャ盛岡への多大なるご支援ご声援をありがとうございます。2023シーズンの途中から監督に就任し、どんな時も共に戦ってくれた選手・スタッフ、苦しい状況下でも常にサポートをし続けてくださったファン・サポーターの皆様・スポンサー関係者の皆様に感謝申し上げます。

 昨シーズンの悔しさをバネに今季の飛躍を誓い戦って参りましたが、なかなか結果が伴わず皆様の期待に添えぬ形になってしまったことを申し訳なく思います。今後は、トップチームヘッドコーチとしてチームに残ることとなりました。

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 立場は変わりますが、チームがここから這い上がっていくために尽力いたします。どうか残りのシーズンも変わらぬ応援を何卒よろしくお願い申し上げます。