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【Jリーグ】動員キャパシティ50%以下「人気クラブ」ほど難しい調整を迫られるジレンマに

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サカノワスタッフ

Jリーグの村井満チェアマン(2020年3月2日撮影)。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

前後左右の座席を空けることを想定。年間チケットへの対応は? アウェー席の活用もポイントに。

 公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)は3月25日、全クラブによる合同実行委員会を開き、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い中断しているリーグ戦の再開のタイミングなどを決めた。そのなかで村井満チェアマンは、全スタジアムのサーモメーターなどの備品調達など行い、今後の状況を鑑みて、J3を4月25日、J2を5月2日、J1を5月9日に再開する方針を示した。

 また、同ウイルスの感染の特徴として、イベント開催時の「密閉、密集、密接」がポイントに挙げられる点から、全国への感染拡散を抑止するため、当面約2か月、アウェーの応援自粛を求めた。

 そしてスタジアム内では、「密接」を避けるため、前後左右の座席を空けることにするとも報告された。

 村井チェアマンは次のように説明する。

「原則ですが、観客席で指定席等であれば、前後左右は空けることを想定しております。お客様の席割りで言いますと、前後左右でお客様の間を空けることは、収容率でいうと、ざっくり見積もりますと、キャパシティの50パーセント以下になると思われます。入場数は、収容度の50パーセント以下を目指すことで、密接度合いを軽減していこうということを申し合わせております」

 こうした件について、27日の実行委員会で詳細について改めて詰めるという。基本的には、各クラブが対応策を決めることになるという。

 例えば年間チケットを購入している方への対応も課題になる。状況に応じては、チケットの再販、あるいはキャンセルを受け付けなければいけない場合も出てくることもあり得る。当面空くことになるアウェー席の活用法もポイントになってくる。効果的なアイデアも求められるだろう。

 ただし、年間チケットが売れているクラブほど調整が難しく、経営的な打撃も大きい。観客そして各クラブへの補償なども重要なテーマになってくる。

 一方、日本と状況が異なるものの、ドイツでは新型コロナウイルスの収束を待ち、人々が日常を取り戻してからではないと、サッカー観戦は無理ではないかと指摘する専門家もいる。果たして、本当に再開できるのか? 4月25日のJ3、そして5月9日のJ1へ―世界と日本で―刻一刻と状況が変わるなか、まさに暗中模索。手探りでJリーグが再開に向けて準備を進める。

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[文:塚越 始]

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