【鹿島】復活したチャヴリッチの誓い「こうした状況だからこそ、みんなで一つになって闘っていきたい。次の試合では…」
鹿島のチャヴリッチ。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA
それは記者の見間違いだったが――。
[J1 33節]新潟 – 鹿島/2024年10月5日14:00/デンカビッグスワンスタジアム
J1リーグの鹿島アントラーズは10月5日、アウェーでアルビレックス新潟と対戦する。
リーグ6試合未勝利で、残りは7試合。まずリーグ4位の座を守り、ヴィッセル神戸の結果によっては、AFCアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)2の出場権を狙うことが現実的なターゲットになる。
そんななか数少ない朗報が直近の湘南ベルマーレ戦(●2-3)でのアレクサンダル・チャヴリッチ(Aleksandar Cavric)のケガからの戦列復帰だ。70分に交代出場して7月20日のFC東京戦以来となるリーグ戦のピッチに立った。
チャヴリッチは鈴木優磨と上下動を繰り返してギャップを作り出し、好機を見出そうとしていった。ただ湘南もリードを守ろうとスペースを消してきたこともあり、チャッキーらしい大胆にえぐっていくアタックはなかなか見せられなかった。それでもゴールにつながりそうな”何か”を感じさせるその存在感はやはり大きなものがあった。
そしてこの試合の86分頃、チャヴリッチがアウェーの白いユニフォームで汗を拭った際、エンブレムに祈りを込めているように見えた……。そこで試合後、本人にその件を確認してみた。が、それはただの記者の見間違いだった。
そのやりとりをした際、チャヴリッチは頷いて語った。
「でも、個人的にも、チームとしても、鹿島サポーターの方々が応援してくれていることは強く感じています。私の場合、ケガの時に皆さんが本当に変わらず支えてくれましたし、全体でも苦しんでいる時に声を掛け続けてくれたことに感謝しています。
これからも支え続けてくれると嬉しいですし、もちろんそう信じています。まず(復帰できて)サポーターの方々に感謝しています。何よりチームはこうした状況にあるので、みんなでまとまって、一つになって闘っていければと思います」
そのように鹿島のナンバーセブンはエンブレムのもと、一つになって進んでいこうと呼び掛けていた。
この状況打開へ求められるのは、チャヴリッチが絡んだゴールになる。前線からの絶え間ないハイプレスを求めるランコ・ポポヴィッチ監督のもとで試行錯誤を続けている面もあるが、そのなかで鈴木優磨との関係性を高められれば、間違いなくリーグ屈指の爆発を見せられるはず。
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新潟戦でのゴール、楽しみにしていますと最後に声を掛けると、チャッキーは「うん、私もです。 次の試合、頑張りますよ!」と笑顔を浮かべた。ケガから復帰したチャヴリッチがさらに進化を遂げ、チームを再び上昇気流に乗せてくれるはずだ。