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【神戸】イニエスタ引退発表で酒井高徳がメッセージ「ヴィッセル、日本に与えてくれたものは計り知れない」。退団後もチームを気遣い「離れていても、つながっている感じがしていた」

イニエスタへ感謝のメッセージを語る神戸の酒井高徳。提供:ヴィッセル神戸

5年間は「アンドレスの思考に少しでも近づけるように」とアドバイスをもらい常に話し合ってきた。

 J1リーグのヴィッセル神戸に2023年7月まで5年間在籍した元スペイン代表のアンドレス・イニエスタが10月8日、プロキャリアにおける現役引退を発表した。これを受けて神戸に所属する酒井高徳が、クラブを通じてコメントを発表した。

 自身もドイツ・ブンデスリーガで長年戦い、2014・2018年のワールドカップ(W杯)2大会に臨んだ日本代表メンバーに選ばれてきた酒井は、「一緒にやっていただけに非常に寂しいです。退団したあとも気を遣ってくれて、ケガをした時や試合のあとに『大丈夫か』『ナイス勝利』と連絡をくれました。人間味があり、離れていても常につながっている感じはありました」と、イニエスタへのサポートに感謝をしていた。

「(イニエスタの神戸時代は)超一流が考えていることを経験する機会を得られました。アンドレスの感覚でサッカーをしようと、毎試合直接聞きに行き、タイミングなど常に話し合っていました。アンドレスの思考に少しでも近づけるように、ドイツでも取り入れられなかったことを、日本で採り入れることができたのは財産でした」

 酒井としては、ドイツでプレーしていた時とまた違った感覚で、日本にいて”世界のトップ”の感覚を感じながらできたことは僥倖だったという。

「世界のトップ・トップの基準を日本に示してくれたので、彼が持っている最大限の力を日本で発揮することで、世界のラインとどれぐらい離れているのか、どれぐらいやれるのかを感じ取れる、すごくいい機会を、トーマス(フェルマーレン)、ルーカス(ポドルスキ)といった外国人選手とともに教えてくれたと思います。ヴィッセル、日本に与えてくれたものは計り知れない大きなものだと感じます」

 また神戸と日本に与えてくれたものについて、酒井は何よりそのチームに対する真摯な姿勢が印象的だったと言う。

「一番印象に残っているのは、キャプテンとして、言葉も分からないなかで逃げずにチームとすごく向き合ってくれたこと。残留争いをしていた時も、話し合いの場を設けてくれて、本当にチームのことを思って行動している姿をいろいろなタイミングで見てきました。

 あれだけトップで技術を持っていても、全てをチームに力を還元しようとして寄り添う姿を見て、それでこそトップにいると実感しました。その人間性を発揮してくれたお陰で、今のヴィッセルがあると思います」

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「アンドレス、お疲れ様でした」と酒井は、第一線でのスパイクを脱ぐ決断を下したイニエスタの労をねぎらい、一緒にプレーした“宝物”のような日々に感謝していた。

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