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【日本代表】「正守護神だね!」GK東口順昭は気の早い質問に切り返し、確かな感触を打ち明けた

日本代表のGK東口順昭。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

明日15日、イニエスタの加わった神戸との関西ダービーに臨む。

[キリンチャレンジカップ] 日本 3-0 コスタリカ/2018年9月11日/パナソニックスタジアム吹田

 日本代表のGK東口順昭が森保一体制下の初陣となったコスタリカ戦でフル出場を果たし、3-0の無失点勝利に導いた。これまで川島永嗣、西川周作らに続く第2GKと言える立場が多かったが、年齢的にも今度は正守護神の座を狙っていく最大のチャンス。そのための第一歩を、しっかり踏み出せたと言えるパフォーマンスを見せた。

 試合前の選手入場時、キャプテンの青山敏弘に続いて二番目にピッチへ入った。「年齢が一番上なだけですから」と東口は言っていたが、やはり心に期すものがあったように感じられた。

 ガンバ大阪のホームスタジアムであるパナソニックスタジアム吹田で新体制のスタートを切れた。東口もたくさんの後押しとなる声援を背中に受けて戦い切った。

 すると試合後のメディアが選手から話を聞く囲み取材で、「正守護神として上々のスタートを切れましたね!」とやや気の早い質問を出た。すると東口は、はにかんで言った。

「いえいえいえ、正ゴールキーパーだなんて、まだ一切思っていませんから。むしろ、もっともっと、やっていかなアカンなと感じました」

 それでも一つ、確かな感触は掴めたという。続けて彼は無失点に抑えたことで、少し安堵したように言った。

「これまで、なかなか自分のいいプレーを出せなかったこともありました(逆にシュートやピンチが少なかったりなど)。そういう意味では、セットプレーなど、ある程度しっかり処理できましたし、自分のストロングポイントを最低限見せることができたと思います」

 顎骨など顔面骨折から復活を遂げてロシア・ワールドカップの日本代表メンバーに食い込んだ。それでも川島の壁は越えられず、ロシアで公式戦のピッチに立つことはできなかった。

 2022年のカタール・ワールドカップの舞台を踏むための挑戦のスタート。ここからの道のりは長い。

 今回出番のなかった権田修一、シュミットダニエルも再び招集されるために、さらに躍起になるだろう。ロシアW杯メンバーの中村航輔も戦列復帰を果たそうとしている。西川も、川島も……ライバルは数多くいる。

 それでも、重圧を力に変えてきた男だ。東口のまた新たなる挑戦の旅路が始まった。

 日本代表からJリーグへステージは変わり、明日9月15日、アンドレス・イニエスタの加わったヴィッセル神戸との関西ダービーに臨む。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

Posted by 塚越始

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