【ベガルタ仙台】森山監督「まだまだ甘いぞと、ガツンと殴られた」。J1昇格PO決勝、岡山に敗れ6位からの”下剋上”ならず
森山佳郎監督。(C)SAKANOWA
「一戦目は爆発力を見せて勝ち上がれました。しかし、このままJ1に上がっても厳しかったと思います」
[J1昇格プレーオフ 決勝]岡山 2–0 仙台/2024年12月7日13:05/シティライトスタジアム
2024シーズンJ1昇格プレーオフ決勝、ベガルタ仙台(J2リーグ:6位)はファジアーノ岡山(同:5位)に0-2で敗れ、4年ぶりとなるJ1昇格を逃した。
就任1年目に低迷していたチームをJ1まであと一歩のところまで引き上げた森山佳郎監督は、「ひと言で総括すると、J1に上がる力はまだまだ足りなかった。J1昇格を掲げていたが、目標は昇格プレーオフで、ギリギリの6位。一戦目は爆発力を見せて勝ち上がれました。しかし、このままJ1に上がっても厳しかったと思います。しっかり自力をつけて、J1に上がって戦える力をつけたいと思います」と、現実を受け止めた。
なんとか0-1で試合を推移させ、1点返させれば何かが起こる――。そんな展開に持ち込めた。しかし60分の岡山の切り札ルカオ投入後、チーム全体の強度を高めた岡山に対し、仙台はむしろパワーダウンした感が否めず劣勢を強いられた。
森山監督はレギュラーシーズンの「細かいスタッツは、ほとんど10位ぐらい。なにをとってもそれぐらい。特にチャンスの構築、得点期待値が低い。それでも、全員のハードワークで、ここまで粘って6位で終えられた。スタッツは下だが、順位が一番上にある。粘って勝点を積み上げてきたチーム。守備のハードワークのベースはできてきた。そこをスタートから強化してきたので、来季はここをスタートに攻撃の構築をしたい」と、より自力をつけたいということだ。
「本当にみんなが一つになって、チームの勝利のために頑張り、ハードワークをしてくれたことに感謝しています。サポーターの皆さんがいろいろなことをチームのためにやってくれて、チームと一緒に戦ってくれました」
そこでチケットについて、こんなことを語る一幕も。
「チケット問題はなんとかならなかったのか。約100人ぐらいがチケットがなくても、スタジアムの外から声をかけてくれたそうです。もちろんチケットに限りはあると分かっていますが、ダブ屋……ここでやめておきましょう」
いずれにせよ森山監督は、J1への道の厳しさを痛感させられたと強調していた。
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「岡山さんも1昨年プレーオフで悔しい思いをして、エスパルスさんも昨年ヴェルディとあと一歩のところで逃し、その悔しさをバネに今季昇格を果たしました。木山監督は5回目のチャレンジ。意気込みや覚悟はもちろん持っていましたが、まだまだ甘いぞとガツンと殴られた気持ちです。簡単に上がれるものではないぞと、今は痛感しています」