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ホンダ・日産の経営統合、ホリエモンが懸念「さらにどうしようもない会社になっていく」

堀江貴文さん。(C)SAKANOWA

三菱自動車も合流か。持ち株会社方式で「結構、微妙。危険でしかない」。

 ホンダと日産が12月18日、経営統合に向けて協議を開始したと発表した。持ち株会社を発足させて、現段階ではそれぞれのブランドは維持する方向だという。日産の経営悪化が一番の要因だが、日産のEVとモーター、ホンダのハイブリッドとそれぞれの技術を共有しながら補完し合う狙いもある。日産が筆頭株主である三菱自動車も合流予定で、実現すればグループとしての販売台数が世界3位の規模になる。

 この発表を受けて、実業家のホリエモンこと堀江貴文氏がユーチューブの『ホリエモンチャンネル』で、この件について解説した。

 日産は代表だったカルロス・ゴーン氏の逃亡後、電気自動車(EV)化に舵を切って失速、設備投資なく新車投入や人気車のリニューアルもできずにいての足踏み、そういった反動が一気に来て、業績は悪化の一途を辿っている。一方、経営が好調な本田との経営統合で、「日産は時価総額が1兆円を切っているので、救済合併に近い」と堀江氏は見る。

 堀江氏は「持ち株会社方式での経営統合というのも結構微妙な感じもします。開発への巨額投資を、共有していくことなのでしょうが……」と首を捻る。会社の成り行きやそのスタンスが180度違うとも言え、日産が足を引っ張ることしか考えられないというのだ。

「日産は『伏魔殿』」とホリエモンは称し、「経営争いがあったなかカルロス・ゴーンが代表になって経営改善をしたが、彼を追い出し、再びガチャガチャした権力争いをしている」と問題点を指摘する。

 それだけに…「純血主義と言いますか、本田宗一郎の時代から技術をオリエンテッドしてやってきたホンダが、日産と一緒になるのはマイナスでしかないと思ってしまいます」と将来を不安視する。

「世界的な覇権争いで規模だけを追い求め、トヨタやテスラに対抗していくというのが、あまりに日本企業的。(ホンダの創業者である故)本田宗一郎がいたら怒っているんじゃないかと思うぐらい、あまりにダメダメな提携をしているようにしか思えない。すごく残念」

 日産のお家芸である”権力争い”に、「ホンダが侵略され、さらにどうしようもない会社になっていく」と、堀江氏は未来を懸念していた。

「F1やジェット機、ロケット開発などに挑戦してきたホンダは、かっこいいなと思います。それが全然イケていない日産、もっとイケていない三菱自動車と一緒になっちゃうのは、危険でしかないと思いました」

 もちろん、Honda としても、今後の日本の人口減などを考慮すると、いずれにせよ、世界で戦っていくためには日産などとの連携は見据えていくべき課題でもあった。

 日産が程よくホンダのカラーに染まっていければ……トヨタを追随する勢力になっていける!? 話はそう単純ではないか。三菱さらにはマツダの動向を含め、2025年、注目されるテーマになっていきそうだ。

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 もちろんJリーグ発足から31年、J1リーグ横浜F・マリノスの責任企業が日産でもある。この”令和の大合併”が、どのような影響があるのかも気になるところだ。