【横浜F・マリノス】ホーランド新監督、3バックを採用か「チャレンジは明確。より多くゴールを決めて、失点を減らすこと」
横浜FMのスティーブ・ホーランド新監督。写真:原田裕介/Photo by Yusuke HARADA
適正ポジションを見極め、「そこで本領を発揮してもらいたい」。
J1リーグ横浜F・マリノスの新体制発表会が1月11日に行われ、そのあとスティーブ・ホーランド新監督(Stephen Holland)が記者会見を行い、ユーチューブのクラブ公式サイトでも公開された。
そのなかで前イングランド代表コーチである今季就任した指揮官は、同日の初練習で3バックのシステムが採用されたことについて質問を受け、今後のチーム作りについての考え方を示した。
2024シーズンのチーム総得点61ゴールは、優勝したヴィッセル神戸と同数だった。ちなみにサンフレッチェ広島が72得点、川崎フロンターレ66得点に次ぐリーグ3位タイだった。
一方、失点数は62。これは降格した3チームに次ぐワースト4位だった。
ホーランド監督はその両方のデータを自ら挙げ、「チャレンジは明確です。より多くゴールを決めて、まず失点を減らすこと。そこへ目を向けてやっていきたいです」とテーマを掲げた。そのうえで、“テスト”ではなく、適正ポジションを見極めていきたいと強調した。
「選手たちに求めるのは、穴を埋めていくような役割ではありません。選手の適正なポジションをしっかり見極めていきたいです。その適正なポジションで本領を発揮してもらいたい。プレシーズンでは“試す”のではなく、しっかりそこを見ていきたいです」
監督を担えるほどの手腕を備えるというパトリック・キスノーボ・コーチ、アナリストのジョージ・アポストリディス氏らを中心とした対話の中で、チームの最適解を見出したい意向のようだ。
そしてホーランド監督は、チーム内の競争を重視したい意向も示した。
「もう一つのチャレンジとして、選手は与えてもらうのではなく、一人ひとりが戦ってポジションを奪わなければいけない。そのポジション争いはすごく大事にしていきたいです。
またシーズンを通して波があまりなく、チームがいい状態を保てればと思っています。昨シーズンのたくさんの試合を見させてもらいましたが、優勝したチームでも維持は難しかったと思うので、その波があまり立たないようにしていきたいです。そこが自分にとっても、チームにとってもチャレンジになり、選手たちがプッシュし合える環境を作っていきたいです」
シーズンを通してチーム内の競争が活発で勝利を掴み、その循環により安定感がもたらされる――。各ポジションにある程度の基準のようなもの(求められる要素など)が設けられ、その中で争っていくことになるのか。
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54歳のイングランド出身であるホーランド監督が、ビッグネームを含めた7人の監督のもとで働いてきたその知見を横浜F・マリノスに落とし込み、2022シーズン以来となる覇権奪回へと導く。