「真実は灰色」中居正広、フジテレビ、文春…記事修正問題。脳科学者の茂木健一郎氏が助言する“スキャンダル”との向き合い方
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ユーチューブチャンネル『脳の教養チャンネル』で、「黒か白、白から黒と決めつけず、全体を灰色で見ること」。
元SMAPでタレントだった中居正広さんの女性トラブルとフジテレビのコンプライアンス的な対応の問題、そしてこの件を報じた週刊文春が記事中の重大な内容を修正・訂正したことを踏まえ、1月29日、脳科学者の茂木健一郎氏が自身のユーチューブチャンネル『茂木健一郎の脳の教養チャンネル』で「週刊文春の記事の訂正について思うこと。」と題した動画を公開した。茂木氏はあらゆる真実は”灰色”であり、黒か白かと決めつけるのではなく、俯瞰して向き合うことが大切だと強調した。
茂木氏は「脳のバイアス。『こうじゃないか』と言われると、そういう方向へ『事実』を変えていってしまう」と、動画内で分かりやすく解説している。「ただし、黒が白、白が黒に変わり、フジテレビ、文春をそれぞれ徹底的に叩くのも、どちらもやりすぎだと思います」と、両者に問題があったのもまた事実だが、絶対的な『悪役』を作り上げて叩きたがる世論や風潮に警鐘を鳴らす。
「何かが報じられた時、実際の事実はまさに藪の中です。証言者が全部違うことを言う羅生門の状態。一つの報道で判断するのは避けるべきです。細かい事実だけでなく、全体を見て、自分の向き方で捉える。この問題に関しては、マインドフルネス(過去の経験や先入観に捉われず、この瞬間に集中する心理的な過程)の態度で行くべきだと思います。文春の当初の報道だけでフジテレビを叩くのも、今回の記事修正を受けて文春を徹底的に叩くのも、いずれも行き過ぎだと思います」
そして茂木氏は、あらゆる真実は灰色だ、と言った。
「世論が極端な解釈に走ってしまうこと、僕はそこに問題があると思います。全体を黒か白で決めつけず、全体を灰色で見ること。もともと事実は灰色です。そのうえで自分の向き合い方を決めていくのが一番大事だと思います」
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物事の一面だけで判断しない。その背景、様々な角度から見つめて思考を働かせる。こうしたスキャンダルへの向き合い方について、茂木氏はそのように助言していた。