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【鹿島】エース鈴木優磨「深刻に受け止めている」。湘南から決定機を作れず敗戦、シュート1本で73分に交代

鹿島の鈴木優磨。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA

「相当フラストレーションは溜まりました。ただ我慢強くやっていくと決めています」

[J1 1節] 湘南 0-1 鹿島/2025年2月15日15:00/レモンガススタジアム平塚

 J1リーグの2025シーズン開幕1節、鹿島アントラーズは湘南ベルマーレに0-1で敗れ、鬼木達監督のもとでの新体制1勝目はお預けとなった。

 鹿島のFW鈴木優磨はレオ・セアラと2トップを組んで先発。序盤は高い位置からのプレスが機能したものの、徐々にチーム全体のラインが下がっていった。すると時間が経過するごとに、二人が前線に孤立する場面が増えてしまった。

 鈴木とレオは、それぞれ1本ずつシュートを放った。しかし決定的なチャンスは作り出せなかった。

 アントラーズに復帰して4シーズン目を迎える鈴木は試合後、「相当フラストレーションは溜まりました。ただ今年はチームとして、我慢強くやっていくと決めています。レオもそうだろうし、途中から出たオフェンスの選手も。我慢強くやっていくしかない」と自らに言い聞かせるように語った。

 優位な形で2トップへボールが入ってこなかった。前線が新しい顔ぶれだったこともあるが、連動性を欠いたまま時間は経ってしまった。

「各駅停車のパスが多く、相手を食いつかせるパスが少なく、(シンプルに)入ってくるボールへ飛び込むシーンも多く、ただ、それを僕らが何とかしないといけなかった。今、目指しているところは高く、そこに対し辛抱強くやっていかなければいけないと感じています。きっと見ている人たちも感じていていると思います。信じてやっていくしかありません」

「クラブ一体として、やっていくと決めているので、そこに対してトライするだけです。成長するしかありません。想像以上に難しいミッション。それでも鹿島なので、結果も出さなければいけない気持ちもあります」

 勝利への共通の絵を描きたい――。まずゴールの分母となるチャンスの数をどのように増やしていくかがテーマになりそうだ。

「今日チームとして、決定的なチャンスがコーナーキックしかなかったことは、僕らも深刻に受け止めています。引いた5枚の相手に、なかなか流れを作るという絵を描けなかったというのが、正直なところです」

 昨年9月もこのスタジアムでは、2点先取しながらも2-3の大逆転負けを喫している。近年苦手にしてきた湘南スタイルだが、結果的に同じ轍を踏んでしまった。

 ただ、鬼木監督のもと、自分たちが取り組んできたものを思い切りぶつける。そこで現在地を突き付けられたとも言える。

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 73分で交代を告げられた鹿島のエースは「すぐに大きくは変わらない。一つずつ出た課題に、繊細に取り組み対応していかないといけない」と厳しい表情を浮かべて、改めて気持ちを引き締めていた。

Posted by 塚越始