【鹿島】「押し込むだけだった」決勝弾の知念慶が植田直通とかわしていた言葉とは?
鹿島の知念慶。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA
名古屋とのホームゲームで今季初のフル出場、J1初600勝達成に「歴史のあるクラブでプレーできていることが嬉しい」
[J1 12節] 鹿島 1 -0 名古屋/2025年4月25日19:03/県立カシマサッカースタジアム
J1リーグ12節、鹿島アントラーズは知念慶の気迫のダイビングヘッドによる決勝ゴールで、名古屋グランパスに1-0の勝利を収めた。ジーコ・クラブアドバイザーが来日したその足でスタジアムに駆け付けた一戦、リーグ2連勝で2位に浮上、これがJ1史上初のクラブ通算600勝目となった。
ボランチとしてフル出場した知念は試合後、「前半すごく流れが悪くて、と言いますか、自分たちで流れを悪くしたかなと感じます。後半の入りの時間に、セットプレーで点が取れたのは大きかったです」と振り返った。
決勝ゴールは、荒木遼太郎のフリーキックを植田直通が高い打点のヘッドで折り返し、そこに頭から突っ込んでねじ込んでみせた。ストライカーの血が騒いだシーンと言えた。
「その前にも、ナオ(植田)からファーサイドで折り返すから狙っていてと言われて、その通りにボールが来たので、あとは押し込むだけでした」
“押し込むだけ”と言えてしまうのも鹿島のファイターらしい。
「(途中出場した)舩橋が中心になってボールを動かしてくれたので、僕自身はたいしたことしていなくて、間に立っているだけでポンポンとボールが動くような感覚はありました」
「彼とタロウちゃん(荒木遼太郎)がかなりいいところでボールを動かしてくれたので、チーム全体として流れが良くなったかなと。前半からできれば良かったですけれど、ポジションが変更した選手や交代で入ってきてくれた選手が、チームの流れを変えてくれました」
知念はそのように周囲の流れを重視しながらプレーしていたと話す。しかも今季初のフル出場を達成。「今シーズン、初めてフル出場したので、徐々にコンディションも上がってきているな、という印象はあります」と頷く。
しかもその90分間ピッチに立ち続けた試合が、前人未踏である鹿島のJ1リーグ通算600勝目という特別な試合になった。
「本当に歴史のあるクラブでプレーできていることが嬉しいですし、それがプレッシャーでもありますが、今まで積み上げてきた鹿島の歴代の選手たちに恥じないように、これからもやっていきます」
鹿島は4月29日にアウェーで横浜FCと対戦し、5月3日にはホームでFC町田ゼルビアと対戦する。