徳島2年目の杉本太郎が「数字を残したい」と設定したノルマ
リハビリを終えた杉本が復活の第一歩を踏み出す!写真:早草紀子/(C)Norio HAYAKUSA
12月の手術からついに実戦復帰を果たしたが、「今のままではダメ」と厳しく自己評価。
昨年12月に右足の手術を受けていた杉本太郎が、1月31日のヴァンフォーレ甲府との練習試合(45分×3本、スコアは1-1)で実戦復帰を果たした。鹿島アントラーズから徳島ヴォルティスへのレンタル2年目、新たに託された背番号「10」の姿を初披露。さっそく前線を活性化させるなど存在感を示し、45分間のプレーで順調な回復ぶりを示した。
昨季はリカルド・ロドリゲス監督のもと、徳島の躍動感溢れるダイナミックなサッカーに欠かせぬセカンドストライカー(シャドーがメイン)として活躍し、41試合・6ゴールと結果を残した。ただリーグ戦終了と同時に「右足関節後方インピンジメント症候群、三角骨障害」の手術を受けて、この日までリハビリに努めてきた。
「(プロ4年目の昨季は)1年間通して試合に出られたことが一番良かったです。(今季のテーマは)攻撃のスイッチになりつつ、ゴール前で決定的なシュートを打っていきたいですね」
そう語る杉本は今季、背番号「10」をつけることになった。そのあたりにも、クラブが寄せる期待の大きさが感じられる。2月12日に22歳の誕生日を迎えるが、「仕掛けていきたい。サイドから突破やクロスに持ち込めれば」とスタンスは変えず、積極性や精度を高めていく覚悟だ。
さらに――「数字は残したいです。10ゴール、10アシスト。そこは達成したい」と、自身にノルマを課す。その「数字」をクリアできれば、徳島のJ1昇格が見えてくると考える。
そこにはリーグ日本人最多23得点を奪った渡大生(→サンフレッチェ広島)が抜けた穴を埋めなければいけないという自覚もあるだろう。何より昨季の6得点・5アシストから一回り成長したい――突き抜けたいという決意の表われが感じられる。
「今のままでは駄目なので、開幕までに……頑張ります。感覚的なところをまず」
口数の少ない杉本だが、静かに確かな力強い一歩を踏み出した。
文:サカノワ編集グループ