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【鹿島】広島戦後、審判団に説明を求めた鬼木達監督「ファウルはファウルで取ってほしいと。命がけでやっています」

鹿島の鬼木達監督。写真:松村唯愛/(C)Yua MATSUMURA

今後のテーマ、「主導権を握る時間も少しずつ伸びてきているので、より決定機を増やしていきたい」。

[J1 20節] 鹿島 1-1 広島/2025年6月14日18:03/県立カシマサッカースタジアム

 J1リーグ20節、鹿島アントラーズがアディショナルタイムのレオ・セアラ弾でサンフレッチェ広島との上位対決、土壇場で追い付いてみせた。レオ・セアラはリーグトップの12得点目。

 首位で前半19試合を折り返した鹿島はホームで、選手が判定に戸惑いながらプレーするシーンも見られたなか、なんとか1ポイントを積み上げた。何より優勝争いのライバルである広島に3ポイントを与えなかったことはプラスに挙げられそうだ。

 鬼木達監督は試合後の記者会見で、「先制できれば、もっと、もっと違った形になっていたと思います。もちろん、PKかどうかというジャッジのところも、自分の中では、(チャンスとして)逃してはいけないところなのかなと、改めてそういうところでゲームを左右されるので。そういう想いもありますけれど、ただ失点してビハインドで迎えたなか、最後、選手があきらめず相手に多くの勝点を与えなかった、選手の頑張りは本当に良かったと思います」と、最後に追い付いてみせた選手の奮闘をたたえた。

 そのうえで指揮官は「内容の部分も、少しずつですけれど主導権を握っている時間も伸びてきているので、より決定機を増やしていければと思います。選手は最後まで、全員が頑張ってくれました」と、チャンスの数が増えつつあるなか、『決定機』を作り出していくことを後半戦のテーマに挙げた。

 鬼木監督は試合のあと、引き上げてくる主審にとても厳しい表情で説明を求めるシーンがあった。その場面について問われた指揮官は、「ファウルはファウルで取ってほしい、と言いますか。そういうところでゲームの流れは変わりますし、みんな命がけでやっているわけですし、選手もそういう中でやっています。そのジャッジのところで、どうだったのかという話をさせていただきました」と説明した。

 肘やヒザを軽く突き出し、見た目は“軽く”見えるものの選手に与えるダメージが大きいケースは数多い。今季はそういった本来ファウルである接触を“フットボールコンタクト”として流す傾向も見られ、負傷者の相次ぐ鹿島を率いる鬼木監督としては、看過できない状況にあるようだ。

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 もちろん審判のジャッジのクオリティも関係あるのかもしれないが、一方で、選手個々が“バレなければ相手を削ってもいい”というスタンスで臨んでいる場合も散見される。この試合というわけではなく、結果的に、選手が傷つけ合うリーグになってしまいかねず、各クラブの貴重・重要な選手からも負傷者が出てしまうのは、激しさを履き違えていると言えて、決して審判だけの問題とは言えない。