生粋の千葉戦士、米倉恒貴が掲げた今年のテーマとは?G大阪から完全移籍で心機一転!
千葉の米倉恒貴。写真:石田達也/(C)Tatsuya ISHIDA
ユン・ジョンファン監督のもと、本気でJ1に引き上げる!
[ちばぎんカップ]千葉0-2柏/2020年2月9日/フクダ電子アリーナ
ユン・ジョンファン監督の就任後ホームでの実戦初披露となったプレシーズンマッチの「ちばぎんカップ」、ジェフユナイテッド市原・千葉は2-0で柏レイソルに敗れた。
昨季17位(10勝13分19敗)で終えた千葉の失点数は下から5番目に多い「64」だった。ユン・ジョンファン監督を迎えたこのプレシーズン、キャンプからディフェンス面の強化に力を入れてきた。それだけに立ち上がり11分間で喫した2失点は痛かった。ただし、そのあとはしっかりと立て直して踏ん張り、後半は無失点で切り抜けた。
今季ガンバ大阪から完全移籍で千葉に復帰した米倉恒貴は、定位置となる4-4-2の右サイドバックで先発。同サイドの2列目に入った田坂祐介と連動しながら相手の隙を突き、何度かチャンスになりそうな形に持ち込んだ。
米倉は「今年のテーマは我慢だと思っています。我慢をして1点を取って勝つサッカー。今日は、その我慢ができなかった」と悔しさを滲ませた。
「チームが変わろうとしているなか、少し時間がかかるのは事実。我慢するところは我慢をして、キャンプから取り組んできたことをブレずにやっていきたいと思います」
米倉はそのように語る。加えて粘りの守備を攻撃につなげなければいけない。この日の柏のシュート数8本、千葉は6本。前線のクレーベをターゲットに、そこから攻撃を展開するためのブラッシュアップは必要だ。
千葉の攻撃的サイドバックはライン際を駆け上がってボールを引き出すなど積極的なプレーを見せた。
「シンプルに行くところ、つなぐところ、時間を作るところなどメリハリを分けていけたら。リーグ戦でも今日のような展開はあるので、失点したあとに自分たちがどのようにできるかが大事になります」
J2リーグ開幕の2月23日、FC琉球戦まで2週間を切った。
昨季途中からガンバ大坂から古巣・千葉に期限付き移籍で戻り、16試合に出場した。千葉県生まれの千葉県育ち、2007年(1年目はジェフユナイテッド市原・千葉リザーブズ)から2013年まで千葉に在籍し、チームへの愛情は人一倍強い。
31歳になった米倉はこれまで培った経験のすべてを還元することで、チームの力になりたいと考えている。
後悔のないシーズンを送るためにも背番号50は味方を鼓舞し、そしてピッチを所狭しと駆け上がる。ユン・ジョンファン監督とともに、本気で千葉をJ1に引き上げる覚悟だ。
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[取材・文:石田達也]