【日本代表】メキシコに苦杯、鎌田大地が目指す新境地「チームが苦しい時こそ、思った通りにできないと」
メキシコ戦を振り返る鎌田大地。協力:日本サッカー協会
『8番』として、さらに上を目指すために――。
日本代表のMF鎌田大地がメキシコ代表戦、トップ下として先発出場を果たして相手を翻弄し、惜しいチャンスを作り出した。しかしゴールをもたらすことはできず、試合は0-2で敗れた。
鎌田は攻撃時には鈴木のやや下がり目に入り、守備時には2トップの形になって相手センターバックに鈴木とともにプレッシャーを掛ける役割を担う。
すると立ち上がり10分、鎌田が敵陣に切れ込みGKギジェルモ・オチョアを引き出してマイナスのクロスを放ったが……。鈴木武蔵が合わせ切れず、ゴールを決め切れない。
メキシコは明らかに鎌田の動きに苦心していた。それもあって「本来とは異なる2ボランチにして対応した」(メキシコ代表ヘラルド・マルティノ監督)と“鎌田シフト”を敷いてくる。
するとメキシコがまさに修正力の高さを見せつける。後半途中からはメキシコペースで試合が進み、結果的に日本が0-2で敗戦……。鎌田は77分に浅野拓磨と交代した。
鎌田は試合後、次のように振り返った。
「(メキシコは)日本と似たチームだが、最後の決定力や守り切るところの差が出ました。ちょっとした差ではあるものの、そこがとても難しいところです。最後は、その少しの違いが表れる。途中から相手が僕に1枚(マークを)つけてきました。ただ、そうした時でも思っている通りにできることもあります。それをチームが苦しくなった時に、もっとできるようにしていきたい」
鎌田の思考は変化している。チームが苦しい時にこそ、どれだけ精度の高いプレーをできるか。それを現在はテーマに掲げる。
「僕自身はチームが苦しい時、ボールを持ったり、ファウルをもらったり、そういう部分をもっとできたらと思います。自分が思っているところに、まだまだ足りていない。『8番』のインサイドハーフとして上に行くためには、それができないといけない。ただ、段々と近づけてはいます。またチームに戻って挑戦していきたいです」
アイントラハト・フランクフルトでも、いかにゴールに絡み、いかにチームを助けていくか――勝利へのプロセスのディテールを追求していく。再び長谷部誠との共闘の場に戻り、週末には2位のRBライプツィヒと対戦する。
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[文:サカノワ編集グループ]